ホンダ、電動船外機のコンセプトモデルを初公開…出力5~6馬力相当

ホンダ 電動船外機のコンセプト 加藤稔氏(左)と板井義春氏
ホンダ 電動船外機のコンセプト 加藤稔氏(左)と板井義春氏全 3 枚

ホンダは11月18日に静岡県浜松市の細江船外機工場で、船外機の事業説明会を開き、交換式バッテリーとモーターの組み合わせによる電動式の次世代型船外機のコンセプトモデルを初公開した。

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船外機も環境対策のために電動化が注目され始めており、ホンダは自社技術である交換式のバッテリー「モバイルパワーパック」を活用し、「小型電動推進機」として発表した。コンセプトモデルはモバイルパワーパック2基とゴムボートを組み合わせており、レジャーや災害時の救急用など幅広い活用を想定している。

コンセプトモデルの出力は5~6馬力(PS)相当で、2馬力から250馬力をそろえるホンダの船外機のなかでは小型船舶用に位置付けられる。モバイルパワーパック(容量1314Wh)を2基使用すると40分程度の航行が可能としている。

開発を担う本田技術研究所のライフクリエーションセンターを担当する板井義春常務は「CO2の排出ゼロに加え、エンジン特有の振動や騒音の少ない快適な移動ができる。さらにパワフルな加速とともに、ガソリンが不要なためメンテナンス作業も大幅に削減が可能だ」と、電動化がもたらす多くの利点を指摘した。事業化については「そう遠くない時期に航行させることができるよう技術を詰めている。今後、ビジネスとしてどうアプローチしていくか検討を進める」と述べた。

また、船外機などを担当するライフクリエーション事業本部の加藤稔本部長は「名称は、船外機でなくあえて『電動推進機』とした。水上のモビリティをエンジンから換えていく新たなきっかけとしたい。(2050年の)カーボンニュートラルに向け、マリン事業でも様々な挑戦を続けていく」と強調した。

ホンダの船外機事業は1964年(昭和39年)に、当時の業界では異例の4ストロークエンジンで生産・販売を開始した。本田宗一郎氏が「水上を走るもの、水を汚すべからず」と、主流の2ストロークエンジンに比べて環境負荷の少ない4ストロークとしたためで、現在もすべてのホンダ船外機がそうなっている。細江船外機工場と中国工場(福建省福州市)の2拠点を構えており、今年8月には世界の累計生産が200万台に達している。

〈協力:ホンダ(工場取材会)〉

《池原照雄》

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