電動キックボード製造・販売のE-KONは、札幌の不動産会社フィールドアップホールディングスと共同で、居住者専用電動キックボードの活用サービスを市内賃貸マンション「ラフィナート南平岸」で開始する。
駅近の物件は利便性が高いため人気が高いが、駅から離れた物件は通勤や買い物に時間がかかるため、利便性を求める人にとっては「移動」がハードルとなり、オーナー側は空室リスクを抱えることになる。今回、公道走行可能な電動キックボードを居住者向けの設備として導入することで、居住者の利便性を高めるとともに空室リスクの低減を図る。
電動キックボードはE-KON製『grande PLUS(公道仕様)』2台をオートロックの施設内1階共用部分に設置。運転免許を保有する居住者であれば誰でも無料で利用できる。充電は共用部分のコンセントを使って対応。4種類のサイズのヘルメットも用意する。また、メンテナンスはフィールドアップホールディングスが引き受け、修理は札幌市内にある同社の販売代理店が行う。
なお、賃貸物件で居住者専用電動キックボードを提供するのは日本初の試みとなる。また、今後は、居住者が手軽に電動キックボードの利用状況の確認ができるよう、スマートフォンアプリ開発も進めていく。
今回両社は、居住者を対象にアンケートを実施。電動キックボードの利便性や、物件への満足度を調査しながら、他の物件での活用を想定した上でデータを取得する。取得したデータから、空室リスクの低減や、電動キックボード導入と賃料の課題などを精査。不動産分野だけでなく、公道走行可能な電動キックボードを通じたまちづくりの可能性を追求していく。