まさに「カオス」!3000馬力で16億円超の“ウルトラカー”、ギリシャで発表

オフィシャルレコードではないが、SPオートモーティブは、ニュルブルクリンクでの最速ラップ、最高速度、最速の1/4マイルなどを記録したと主張している。
カオスのパワートレインは、4.0リットルV型10気筒ツインターボエンジンを搭載、2つのパワーレベルで利用可能で、7速または8速ギアの備えたデュアルクラッチトランスミッションを介して4輪すべてに動力が送られる。モーターは自社で開発されており、ビレットアルミニウムまたは3Dプリントのマグネシウム合金エンジンブロック、チタンの3Dプリントのピストンとロッド、3Dプリントのカムシャフト、チタンまたはインコネルのバルブに加えて、カーボンファイバー、チタン製のツインターボチャージャーを備える。
エントリーモデルとなる「EarthVersion」(アースバージョン)は、10,000rpm~11,000rpmの回転で最高出力2,077ps、最大トルク1,389Nmを発揮、0-100km/h加速は1.9秒、0-300km/h加速7.9秒、0-400km/h加速は8.1秒で駆け抜ける。
一方フラッグシップの「Zero Gravity」(ゼログラビティ)は、11,800~12,200rpmの回転で最高出力3,107ps、最大トルク1,984Nmを発揮。同社によれば、フラッグシップのカオスは、F1やこれまで製造された2輪、4輪の中で最も速い加速を持っていると自信をみせている。0-100km/h加速は1.55秒、100km/hから200km/hまで1.7秒、0-300km/h加速は7.1秒、0-400m加速は7.5秒と主張しており、これが事実ならフルEVハイパーカー「リマック・ネヴェーラ」の8.58秒を抜き去ることになる。
さらに最高速度は500km/h超えだといい、「SSCトゥアタラ」の455.3km/hより大幅に早く、ブガッティ「シロン スーパースポーツ300+」の490.484km/hも更新することになり、まさにウルトラカーの名にふさわしいモデルと言えるだろう。
エクステリアは3Dプリントとエキゾチックな素材と多様、F1にインスパイアされたデザインを特徴としている。ボディワーク全体にエッジと複雑なインテークを装備、地上高はほとんどなく、ホイールが危険なほどホイールアーチに接近している。足回りには21インチと22インチの合金ホイールを装着、後部には3Dプリントされたクワッドエキゾーストパイプがインストールされている。同社では、「F1シングルシーターに匹敵するダウンフォースを持っており、「これまでの車の中でも最高の空力設計」を特徴としているという。
カオスのボディサイズは、全長5,053mm、全幅は2,068mm、全高1,121mm、ホイールベース2,854mmとなっており、車重はアースバージョンが1,388kg、より強力なゼログラビティは1,272kgと軽量化されている。
キャビン内を見ると、ダッシュボードが最小限に見え、統合されたタッチスクリーン、助手席前にはセカンドワイドスクリーンが配置されているほか、ヘッドアップディスプレイを備えるヨーク型ステアリングホイールが装備されている。またインテリアのほぼすべてのコンポーネントにはカーボンファイバー、ザイロン、チタン、マグネシウム、およびアルカンターラを使用しているという。
注目の価格だが、アースバージョンが550万ユーロ(約7億2千万円)、ゼログラビティが16億3千万円)となっており、各限定20台が発売予定だという。はたして近い将来、「ウルトラカー」が当たり前の時代が来るのだろうか。
ハイパーカーは過去のもの...これが世界初のウルトラカー『カオス』だ!その驚愕のスペックとは!?
《Spyder7 編集部》