メルセデスベンツ Cクラス、初の「オールテレイン」設定…年内欧州発売へ

オフロード走行を支援する2つのモード

SUVらしい専用デザインを採用

ディスプレイは最大12.3インチ

メルセデスベンツ Cクラス・オールテレイン
メルセデスベンツ Cクラス・オールテレイン全 22 枚

メルセデスベンツは11月22日、『Cクラス・オールテレイン』(Mercedes-Benz C-Class All-Terrain)を、2021年の年内に欧州市場で発売すると発表した。ドイツ本国でのベース価格は、5万3014ユーロ(約686万円)だ。

同車は、新型『Cクラス・ステーションワゴン』から派生したクロスオーバー車だ。メルセデスベンツはすでに、『Eクラス』に『Eクラス・オールテレイン』を用意している。ステーションワゴンベースのクロスオーバー車の「オールテレイン」を、今度は『Cクラス』に初設定した。

◆オフロード走行を支援する2つのモード

新型Cクラス・ステーションワゴンよりも約40mm高い最低地上高を備え、ホイールの直径も大きいため、オフロードに適しているという。 4リンクのフロントサスペンションは、ステアリングナックルを大型化。リアには、マルチリンク式サスペンションを装着する。

バランスの取れた乗り心地と高い走行安定性のために、パッシブダンピングシステムを備えたコンフォートサスペンションが標準装備された。パッシブダンピングシステムは、減衰効果を低減させて乗り心地を向上させる。一方、荒れた路面などで衝撃が激しい場合は、フルに減衰を行い、走行安定性を高める。

メルセデスベンツ Cクラス・オールテレインメルセデスベンツ Cクラス・オールテレイン

走行モードは、「ECO」、「COMFORT」、「SPORT」、「INDIVIDUAL」に加えて、オフロード走行用に2つの「DYNAMIC SELECT」モードが搭載された。このうち、「OFFROAD」モードは、未舗装の道路、砂利、砂の上などを走行するのに適する。さらなるオフロードでは、「DSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)」を備えた「OFFROAD +」モードに切り替えられる。DYNAMIC SELECTは、エンジン、トランスミッション、ステアリング、ESP、「4MATIC」の特性を変化させる。ドライバーは、センターディスプレイの下のスイッチパネルに触れて、走行モードを切り替える。

最新世代の4MATICを標準装備した。荒れた路面でもトラクションと走行安定性を引き上げる。エンジン出力の最大45%がフロントアクスルに送られ、最大55%がリアアクスルに伝達される。トランスミッションは、9速ATを組み合わせている。

◆SUVらしい専用デザインを採用

ベース車両の新型Cクラス・ステーションワゴンと比較して、Cクラス・オールテレインは4mm長く、全長は4755mm。ホイールアーチライナーの追加により、全幅は21mm拡大して1841mmとなる。およそ40mmの最低地上高の引き上げにより、全高は1494mmに増加している。

フロントマスクは、クロームメッキトリムと中央にスリー・ポインテッド・スターを備えたシングルルーブグリルが特徴だ。フロントグリルに垂直に配されたバーは、グロスブラック仕上げとした。アルミホイールは専用デザインで、17~19インチが用意される。

メルセデスベンツ Cクラス・オールテレインメルセデスベンツ Cクラス・オールテレイン

ベース車両の新型Cクラス・ステーションワゴンとは異なるSUVらしい専用デザインを採用した。専用のフロントバンパーの一部は、ダークグレーのグレインプラスチック製。その下には、ハイグロスクローム仕上げのアンダーライドガードが装着されている。前後フェンダーには、マットダークグレーのホイールアーチライナーが追加された。サイドスカートには専用トリムが付く。クロームトリムストリップがサイドメンバートリムに組み込まれた。リアには、新設計されたマルチセクションバンパー、専用クロームメッキのロードシルガード、アンダーライドガードが装着されている。

Cクラス・オールテレインは、「アバンギャルド」エクステリアがベースになる。ウエストライントリム、サイドウィンドウサラウンド、ルーフレールはポリッシュドアルミ仕上げ。 Bピラーのトリムとリアサイドウィンドウのバーは、グロスブラックとした。

◆ディスプレイは最大12.3インチ

アバンギャルドインテリアを標準装備する。ブラック、マキアートベージュ/ブラック、シエナブラウン/ブラックの3色から選択できる。インストルメントパネルは、シルバークロームクラスプとマットダイヤモンドシルクスクリーントリム仕上げだ。このトリムは、センターコンソールからインストルメントパネルに途切れることなく続く。

メルセデスベンツ Cクラス・オールテレインメルセデスベンツ Cクラス・オールテレイン

インストルメントパネルは、ドライバーに向かって6度傾いている。ドライバー正面の高解像度液晶ディスプレイは自立型で、トリムパネルの前に浮かんでいるように見える。ディスプレイは、10.25インチ(26cm)と12.3インチ(31.2cm)の2種類から選択できる。 Cクラス・オールテレインは、専用の「オフロードコンテキスト」を採用する。これは、傾斜、操舵角、地理座標、コンパスなどの情報を表示するものだ。

アバンギャルド専用のシートを装備した。高レベルの快適性と横方向のサポートを追求する。シルバートリムのブラックレザー製マルチファンクションスポーツステアリングホイールを標準装備した。アンビエント照明も採用されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る