ポルシェ、クラシックカラーを全車に復刻設定…オーダーメイドの塗装も可能に

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーがカスタマイズ

160色以上の標準カラーとスペシャルカラーをラインナップ

1990年代の964型911のボディカラーも選択可能

ハンドバッグからマニキュアの色まであらゆる色が再現可能

ポルシェの「Paint to Sample」
ポルシェの「Paint to Sample」全 15 枚

ポルシェ(Porsche)は11月29日、歴史的なボディカラーをすべてのポルシェ車に復刻設定すると発表した。

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーがカスタマイズ

これは、新しいオプションの「Paint to Sample」と「Paint to Sample Plus」が可能にするもの。ポルシェのカスタマイズ部門の「ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー」が、すべてのモデルシリーズにおいて、特別なボディカラーの設定を拡大する。

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーは、独創的なカスタマイズテーマに掲げている。専門のスタッフは、内外装を中心にカスタマイズを行う。ライト、ホイール、エンジン、ドライブトレインをパーソナライズできる。さらに、レザー、カーボン、アルミ、ウッド仕上げなど、高品質の素材と幅広い特別な色が用意されている。レザーやアルカンターラ、カーボンファイバー、ウッド、アルミなど高品質の素材を、職人が手作業で加工、塗装、研磨などを行うことによって、オーナーの個性を反映させる1台に仕上げてくれる。

このカスタマイズプログラムは、およそ600種類のメーカーオプションでカバーできない顧客の要望に対応するという。さらに、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーは、カスタマイズだけでなく、高品質の素材と最新の製造技術を組み合わせた限定車も少量生産している。

160色以上の標準カラーとスペシャルカラーをラインナップ

Paint to SampleとPaint to Sample Plusの狙いは、何年にもわたって認識できる古典的なポルシェのボディカラーを提供すること。顧客の要望に合わせて、オーダーメイドのボディカラーを作成するオプションもある。ポルシェによると、すべてのモデルシリーズにおいて、160色以上の標準カラーとスペシャルカラーの幅広いラインナップが用意されるという。

ここ数年、特注のポルシェ車の需要が増している。新しいオプションにより、ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーは、この分野の生産体制を強化してきた。ドイツ・ツフェンハウゼンの本社工場では、新しい塗装工程が稼働し、塗料の専門家が複数の成分をミリグラム単位でブレンドして、ボディカラーを開発している。

ツフェンハウゼン工場には、車体と後付けパーツ用に、別々のペイント工程がある。車体の素材としては、主にアルミ、プラスチック、カーボン/グラスファイバー複合素材があり、それぞれに適した塗料や塗装方法、乾燥温度を採用している。

1990年代の964型911のボディカラーも選択可能

復刻設定されるボディカラーには、マリタイムブルー、ルビースターレッド、ミントグリーンなどがある。これらのボディカラーは1990年代、『911』(タイプ964)に設定されていた。Paint to Sampleにより、最新のポルシェ車を、人目を引くクラシック塗装でペイントすることが可能になる。

911シリーズや『718ケイマン』、『718ボクスター』の場合、100以上のボディカラーから選択できる。『パナメーラ』、『マカン』、『カイエン』には50種類以上のボディカラーが用意され、EVの『タイカン』には、ムーンライトブルーメタリック、アシッドグリーン、ルビースターレッド、リビエラブルー、ビオラメタリックなど、65色がラインナップされる。

Paint to Sampleは、ポルシェセンターで新車を購入する時に注文できる。標準のボディカラーに比べて、納期は約3か月長くなる。Paint to Sampleの価格は、911シリーズや718ケイマン、718ボクスターが車両価格プラス8806ユーロから。718シリーズの「GT」モデルや『911ターボ』、『911ターボS』、911シリーズのGTモデルが、車両価格プラス9877ユーロからとなる。

ハンドバッグからマニキュアの色まであらゆる色が再現可能

さらなるカスタマイズを望む顧客には、Paint to Sample Plusが用意された。Paint to Sample Plusを利用すると、塗装の仕上げをほぼ完全に自由に選択できる。このオプションは、911、718、タイカンに用意されている。

顧客はまず、希望の色のサンプルをポルシェセンターに渡す。ハンドバッグからマニキュアの色まで、あらゆる色が再現可能だ。このサンプルはポルシェ本社に送られる。そこでは、顧客の要望が実現可能かどうか、精査される。関連する作業によっては、数か月かかる場合がある。

その後、ポルシェの専門家が、ボディカラーの開発に取り組む。昼光や人工光など、さまざまな光源の下でサンプルをテストし、車体と後付けパーツのそれぞれで、色の実現可能性を確認する。塗料の厚さを探ることも重要。実際の車両を塗装する前に、プロトタイプで塗装を行う。ポルシェの品質基準に沿う色合いを実現できないことが判明した場合、ポルシェはテストの費用を負担する。 Paint to Sample Plusの価格は、911や718シリーズで1万7612ユーロ、718シリーズのGTモデルや911ターボ、911ターボS、911シリーズのGTモデルが、車両価格プラス1万9754ユーロ、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. スズキ『エブリイ』が災害時は「シェルター」に、軽キャンピングカーの新たな可能性
  3. 『アトレーRS』ベースで力強い走り! 軽キャンピングカー「HAPPY1 Turbo」585万円で発売
  4. 世界最強の2.0ターボ搭載車に幕、メルセデスAMG『CLA 45 S』最終モデルが登場
  5. メルセデスベンツの新型高級ミニバン『VLE』、プロトタイプの写真を公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る