【F1 サウジアラビアGP】激闘を制しハミルトンが優勝…タイトル争いはフェルスタッペンと同点で最終戦へ

F1サウジアラビアGP
F1サウジアラビアGP全 10 枚

ジッダに新設されたジッダ市街地コースで5日(現地時間)、サウジアラビアGPの決勝レースが行われ、激しいデッドヒートを制したルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝した。

初開催のサウジアラビアGPは市街地コースながら比較的ハイスピードなコースとなっている。4日に行われた公式予選ではルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得。2番手にバルテリ・ボッタス(メルセデス)。そしてランキングトップのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は3番グリッドを獲得した。

決勝レースは50周。スタートでトップ3の順位は変わらず、2位のボッタスはフェルスタッペンを抑え、トップのハミルトンが逃げる展開となった。しかし10周目にクラッシュがあり、マシンを排除するためにセフティーカーが導入。そのタイミングでハミルトンとボッタスはピットインしてミディアムタイヤからハードタイヤに交換した。フェルスタッペンはステイアウトしたためトップに浮上。その後クラッシュバリアの修復のためにレッドフラッグが振られレースは中断となった。タイヤ交換をしなかったフェルスタッペンは中断中にタイヤ交換を行うことができるためハードタイヤに交換。2位のハミルトン、3位のボッタスと同条件で再スタートを迎えることができた。

スタンディングスタートで15周目からレースが再開されたが、ハミルトンがトップで1コーナーに。フェルスタッペンも負けじと抜きかえそうとしたがコースアウト。しかしハミルトンは失速しておりフェルスタッペンがトップに返り咲いた。ボッタスはオーバーランし、そのすきを突いて4番グリッドからスタートしたエステバン・オコン(アルピーヌ)が、ハミルトンをも抜いて2位に浮上。上位はフェルスタッペン、オコン、ハミルトン、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、ボッタスという順位になった。

後方ではセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)が接触し大混乱。それを避けたジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)にニキータ・マゼピン(ハース)が追突し、再度レッドフラッグが提示され中断となった。このクラッシュでペレス、ラッセル、マゼピンはリタイヤ。ルクレールは大きな損傷がなく、レースに復帰した。

フェルスタッペンはコース外からハミルトンを追い越したとして、リスタート時のグリッドはハミルトンの後ろに。そのため、グリッドはポールポジションがオコン、2番グリッドがハミルトン、以下フェルスタッペン、リカルド、ボッタスという順になった。

3度目のレーススタートはトップ3台がスリーワイドで1コーナーに。ハミルトンとオコンは接触し、フェルスタッペンがトップに躍り出た。ハミルトンとオコンの争いはオコンが制したが、その直後にストレートでハミルトンが2位を奪還。直接のライバルとなるフェルスタッペンを追った。2台は1秒程度の差で周回を重ね、ついに37周目の1コーナーでハミルトンがオーバーテイク。フェルスタッペンはすぐに抜き返したが、マシンをコントロールできずに、またもやコースアウトしながらハミルトンの前にでた。これはコース外からの追い越しとの判定。フェルスタッペンにはチームからハミルトンにトップを受け渡すよう指示が出た。

そのためフェルスタッペンは減速したが、ハミルトンはそれに対応できず追突。2台に大きな損傷はなかったものの、順位の入れ替えができないままレースが進んだ。42周目、フェルスタッペンは改めて減速しハミルトンを前に出したが、次のコーナーで抜き返しトップを奪還。しかしフェルスタッペンにはコース外追い越しからすぐに順位を入れ替えなかったとして5秒加算のペナルティが与えられた。

44周目、ペースが上がらないフェルスタッペンを自力で抜き返したハミルトンは、その後ファステストラップも記録しながらトップを快走。そのままトップでチェッカーを受けた。

優勝とファステストラップで26ポイントを稼いだハミルトンは369.5ポイントに。2位で18ポイントを稼いだフェルスタッペンと同点となり、最終戦ではライバルの前でゴールしだほうが2021年のワールドチャンピオンとなる。2人ともノーポイントだった場合と、どちらかが10位でファステストラップポイントを獲得し、相手が9位だった場合は同点となるが、優勝回数の差でフェルスタッペンがチャンピオンとなる。

3位でゴールしたのはボッタス。一時は5位まで転落したが、41周目にリカルドをオーバーテイクし、ファイナルラップの最終コーナーでオコンを抜いてギリギリで3位を手に入れた。以下オコン、リカルドと続き、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が6位でフィニッシュした。

角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)はセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)とのバトルで接触。フロントウイングの破損で緊急ピットインを行い、最後尾に転落した。その後追い上げを14位でチェッカーを受けた。

2021年の最終戦、第22戦アブダビGPは12月10日から12日の日程で開催される。

◆サウジアラビアGP 決勝レース結果

1. ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2. マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
3. バルテリ・ボッタス(メルセデス)
4. エステバン・オコン(アルピーヌ)
5. ダニエル・リカルド(マクラーレン)
6. ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
7. シャルル・ルクレール(フェラーリ)
8. カルロス・サインツ(フェラーリ)
9. アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
10. ランド・ノリス(マクラーレン)
11. ランス・ストロール(アストンマーチン)
12. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
13. フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
14. 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
15. キミ・ライコネン(アルファロメオ)
以上完走

--. セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)
--. セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)
--. ニキータ・マゼピン(ハース)
--. ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)
--. ミック・シューマッハ(ハース)

《藤木充啓》

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