新型4輪EVアイディア『AA-i』、自動運転や遠隔操作も開発中…EVバイクコレクション2021

手前がAA-i、奥はAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。
手前がAA-i、奥はAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。全 12 枚

2021年12月4日、5日に東京国際フォーラムで開催された「EVバイクコレクション in TOKYO 2021」にて、アイディアの新製品「AA-i」(エーエーアイ)が発表された。

手前がAA-i、奥はAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。手前がAA-i、奥はAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。

会場では展示ゾーンとステージイベントの両方に出展し、ステージにはマーケティング部・成田裕一郎氏が登壇。「AA-i」の特徴と、現在開発中の技術についてプレゼンが行われた。

アイディアマーケティング部・成田裕一郎氏アイディアマーケティング部・成田裕一郎氏

アイディアは2019年に設立したモビリティブランドで、電動3輪バイク「AA-Cargo」を発売中。同車は2018年にグッドデザイン賞を獲得し、日本マクドナルドや日本郵便、DHLジャパンなどの企業で採用されているモデルとなる。

アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)フォトスポットコーナーに展示されていたDHL仕様のAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。フォトスポットコーナーに展示されていたDHL仕様のAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。同じくマクドナルド仕様のAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。同じくマクドナルド仕様のAA-Cargo(EVバイクコレクション2021)。

今回発表された「AA-i」は「AA-Cargo」のコンセプトをさらに発展させ、2輪車のサイズと手軽さを持ちながら、4輪であるためより安定性が増したを両立させたEVバイクとなっている。

アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)

車両区分は「ミニカー」にあたるため、普通免許で運転が可能。大型スクリーンとルーフがついているため雨や風にも強く、通常のバイクより快適性を高めている。

足回りは特に注力されており、フロント、リア共に左右独立懸架サスペンションを採用。4つのタイヤがそれぞれ衝撃を吸収する上、コーナリング時は電子制御によって傾斜を制御するため転倒することがなく、非常に高い安定性を誇っている。

また、インホイールモーターによって駆動系のパワーロスをできるだけ避けており、重い荷物を積んでいたり、坂道であってもEVらしいパワフルな走りが実現されている。

アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)アイディア AA-i(EVバイクコレクション2021)

小型のため都市部の混雑や駐車場不足の解消が見込めるほか、エネルギー効率の高さ、環境負荷の低減といったメリットも挙げられる。もちろんEVならではの静音性や排気ガスのなさ、災害時の電力供給といった特徴も挙げられた。「AA-i」に搭載されている7.7kWhリチウムイオンバッテリーでは、2人世帯の約一日分の電力を供給できるそうだ。

さらにプレゼンでは次のステップとして、アイディアが想像する未来社会、「AA-i」を使った「モノとヒトの移動」の革新的な研究開発が行われていることも発表された。その内容は2つあり、ひとつが「自動運転」だ。電磁誘導線の上を「AA-i」が無人走行し、店舗と顧客の間を繋ぐことで、輸送コストを減らしながら、通信販売などの利用が見込めるものとなっている。

もうひとつが「遠隔操作」となっており、ネットワークを通じて電磁誘導線のない場所も走行することができる。最新のコントロールデバイスを活用することで、身体的にハンディを背負った人でも操縦が可能だそうだ。

また、新たな移動手段として、指定された場所まで無人走行した「AA-i」にユーザーが乗り込む、タクシーのような運用も提示された。人を乗せた「AA-i」は遠隔操作によって運転されるため、乗っている人は免許や技術が不要となり、時間の有効活用や、高齢者でも利用が可能となっている。到着後は乗り捨てしてOKで、「AA-i」は無人走行で充電ステーションまで帰還するという。

コロナ禍の新たな移動手段として注目されているEVバイクのモビリティとしての活用に加え、環境問題や社会問題の解決を見据えた「AA-i」。発売時期や価格等はまだ未定とのことだが、今後も注目の一台といえる。

《二城利月》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  4. クラシックな雰囲気が人気! ダムドの『ハイゼット/アトレー』向けカスタムボディキットに新作アイテム3点が登場
  5. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る