アウディのEV、冬季の航続を延長…充電前にバッテリーを自動で予熱

出発前に車内の空調を最適化するプレコンディショニング機能

「e-tronルートプランナー」付きナビゲーション

低温下での充電をサポート

デジタルインストルメントパネルによる航続予測

ジオチャージングプロファイル

アウディ e-tron GT クワトロとアウディQ4 e-tron
アウディ e-tron GT クワトロとアウディQ4 e-tron全 16 枚

アウディ(Audi)は12月17日、『e-tron』や『e-tron スポーツバック』、『e-tron GTクワトロ』などのEVに、冬季の航続拡大を支援するテクノロジーを搭載した、と発表した。

【画像全16枚】

◆出発前に車内の空調を最適化するプレコンディショニング機能

冬季の航続拡大を支援するテクノロジーのひとつが、「プレコンディショニング機能」だ。補助ヒーターと同様に、出発前に車内を最適な温度に調整する。これにより、快適性の向上と航続の拡大が可能になる。

これは、出発タイマーでプレコンディショニングを行うことにより、バッテリーを温めるために必要なエネルギーを、家庭用ウォールボックスや公共充電ステーションなど、外部のエネルギー源から得ることができるためだ。

その結果、走行中に使用する消費電力が少なくなり、航続を延長することができる。とくに短距離走行の場合、予熱を行わない状態で走り出すと、バッテリーを適切な温度にするために大量のエネルギーを消費するため、航続に大きな影響を及ぼすという。

◆「e-tronルートプランナー」付きナビゲーション

「e-tronルートプランナー」も、冬季の航続拡大を支援するテクノロジーだ。アウディの「MMI(マルチ・メディア・インターフェイス)」のナビゲーション機能を、約30の詳細情報により補完し、とくに中距離や長距離走行において、エネルギー消費量を最適化するのに役立つという。

e-tronルートプランナーは、最速ルートを計算し、交通量とルートデータ、ドライバーの運転スタイルや車両の充電にかかる時間を考慮して、目的地への到着時間を表示する。また、充電出力、充電の接続方法、各充電ステーションのプラグ形式などの基本情報も表示される。システムは、充電ステーションが現在利用可能かどうかも表示する。

急速充電ステーションを優先し、e-tron GT クワトロでは、走行中にバッテリーのプレコンディショニング機能を起動する。e-tronルートプランナーを起動すると、特定のモデルでは、常に目的地までの最も効率的なルートを検索する。さらに、ウェブサイトのレンジカリキュレーターは、外気温、走行モード、ホイールサイズ、冷暖房の利用などの条件に応じて、e-tronと e-tronスポーツバックの航続の違いを表示する。

◆低温下での充電をサポート

「インテリジェントバッテリー管理システム(BMS)」は、充電ステーションやウォールボックスと通信して、可能な限り穏やかにAC充電するために電力を最適化する。充電は自動的に調整され、バッテリーの充電レベルが100%になるか、80%など事前に設定した充電レベルに達すると、システムはすぐに充電を終了する。

充電プロセス中、BMSは個々のセルの電圧を監視し、必要に応じてそれらを調整する。さらに、インテリジェントな管理により、バッテリーの加熱が行われる。バッテリー温度が特定の範囲を下回ると、BMSはバッテリーの早期劣化を防ぐため、充電容量を自動的に低減する。

一般的に、時間をかけて充電すると、バッテリーの寿命にプラスの効果がある。また、外気温が低い場合は、走行後できるだけ早く充電することが推奨されている。これは、バッテリーがまだ温まっているため、より穏やかに、かつ迅速に再充電することが可能なためだ。

◆デジタルインストルメントパネルによる航続予測

「デジタルインストルメントパネルの航続予測機能」は、高電圧バッテリーの充電レベルとエネルギー消費量の予測から算出される。これは、いくつかの要因に依存する。電力消費量に最大の影響を及ぼすのは、駆動システムだ。駆動システムと比較すると、車内の各ファンクションやエアコンによる電力消費量は少ない。

航続の予測に関して、アウディはナビゲーション作動時、ナビゲーション非作動時の2つの状態を区別している。ナビゲーションでルート案内を行っている場合、制限速度、青信号、標高の違いなどのルートプロファイル、渋滞などの現在の交通情報、過去100kmの平均エネルギー消費量から航続を予測する。さらに、今後のドライブで想定される機能やエアコンの使用も考慮される。

ナビゲーションを使用していない場合、最近の100kmにおける電力消費量の平均を使用して、航続を計算する。この場合、基本的なファンクションやエアコンの使用も評価される。ユーザーは、レンジモニター経由で各装置やエアコンのオンとオフを切り替えることにより、航続の予測に、これらの要素を直接反映させることができるという。

◆ジオチャージングプロファイル

e-tronの「ジオチャージングプロファイル」では、ドライバーが特定の場所で以前に設定して記録した充電プロファイルを有効にしたり、車両にダウンロードしたりすることが自動で行える。MMIでロケーションベースの充電設定を行い、GPS座標を使用して保存すると、充電設定や充電時間帯を設定することが可能。ユーザーは、複数のアドレスの充電プロファイルを設定できる。

最大出力270kWの急速充電に対応したe-tron GTクワトロの充電性能を最大限に活用するには、高電圧バッテリーを特定の温度にする必要がある。これは、走行中にバッテリーのプレコンディショニングを行うことによって可能になる。

急速充電ステーションがe-tronルートプランナーの目的地として設定されると、アルゴリズムが予想到着時間を計算し、短い待機時間ですぐに充電ステーションの高出力充電に対応できるように、必要な加熱量または冷却量を推定して、高電圧バッテリーを理想的な温度に調整する。ユーザーの希望に応じて、車内の温度も調整することが可能、としている。

《森脇稔》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ジムニーとガチンコ勝負…ではない!? ダイハツの軽SUV『ラガー』約30年ぶり復活か
  2. ホンダ『WR-V』改良新型、インドで先行発表…新グリルとLEDで表情変化
  3. ギャランGTOやシビックなど計160台…アリオ上田 昭和平成名車展示会 3Days
  4. ジャオス、トヨタ『RAV4 アドベンチャー』用スタイリングパッケージ4種類を発売
  5. 日産『ノート』次期型、2027年12月発売か? 第3世代 e-POWER搭載へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. 廃棄ガラスのフロート板ガラス水平リサイクルに成功、日本板硝子と板硝子協会が国内初実証
  3. 全ての体格に対応する後席用新型シートベルト、ZFが2025年央発売へ
  4. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  5. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
ランキングをもっと見る