【ダイハツ ロッキー 新型試乗】現代的なセンスとスペックを身につけた…島崎七生人

ダイハツ ロッキー e-SMART HYBRID
ダイハツ ロッキー e-SMART HYBRID全 16 枚

カーボンニュートラルの観点からも、コンベンショナルなガソリンエンジンだけでいいという訳ではない……想像されるとおり、今回ダイハツが「e-SMART HYBRID」を登場させた背景はこうだった。

【画像全16枚】

とはいえ、パッケージングやコスト、ユニットそのもののサイズから、既存の(トヨタの)システムをそっくり転用する訳にはいかなかった。とくに“良品廉価”がモットーのダイハツの場合、軽自動車も想定内に考える必要も。

そこで発電と駆動を分けたシンプルなシリーズ方式のハイブリッドとし、もともと燃費が優秀な軽自動車での対応より先に、Aセグメントの『ロッキー』(と『ライズ』)から投入された。搭載する駆動用バッテリーは48セルで、『ロッキー』にとっての最適バランスから決められたものという。

余分な場所にコストをかけないようにした配慮

ダイハツ ロッキー e-SMART HYBRIDダイハツ ロッキー e-SMART HYBRID

実車は細かなピースを埋め込んだデザインのフロントグリルや専用デザインのアルミホイール(17、16インチとも)などが専用デザイン。あとはフロントフェンダーの小さなバッジがつくのが識別点だ。わざわざいろいろな場所を専用化せず、余分な場所にコストをかけないようにした配慮が伺われる。

一方でインテリアは、メーター表示が専用になるほか、センターコンソールの形状がガソリン車と異なり、よくよく見れば電動パーキングブレーキが採用されていることに気付く。それとステアリングコラム右下のインパネ側に備わる“S-PDL(スマートペダル)”のスイッチはもちろん専用だ。

ダイハツ ロッキー e-SMART HYBRIDダイハツ ロッキー e-SMART HYBRID

“EV感”を味わいながらのドライブが可能

走らせた印象だが、どのクルマでの当たり前だが、最適なペダル操作を会得して走らせるとより“EV感”を味わいながらのドライブが可能となる。充電が必要になればエンジンが始動するのは理屈どおりだが、充電がより必要になった場合には制御によりエンジン回転が上がる。その状態が加速中であった場合、あたかもアクセル操作にリニアに(!?)エンジンが反応しているようにも感じる。

あくまでバッテリーの充電量をゼロにしないための余裕代(しろ)をもたせた制御だそうだが、たとえば、『ノートe-POWER』の走りかたを知っていると、アチラのほうがバッテリー容量の違いの分、エンジンをかけずに走っていられる領域、割合が高いと感じる。

ダイハツ ロッキー e-SMART HYBRIDダイハツ ロッキー e-SMART HYBRID

とはいえ街中の移動等は、十分にEV走行が堪能可能だ。また最大で0.15G程度の減速Gがかかるというスマートペダルも、操作感を覚えると、いわゆるワンペダルの運転が可能になる。ジワリとスムースなアクセル操作がコツだ。

ガソリン車に対し車重さは+90kgだが、ラゲッジフロア下に補機バッテリーを搭載するなどし、前後の重量配分はむしろ是正方向。また車両重心が20mmほど低いとのことで、ガソリン車以上にドッシリと安定した走りっぷりを示す。

現代的なセンスとスペックを身につけた

一方で新開発の1.2リットルガソリンエンジン車は、従来どおりの軽快感のある身軽なふるまいが印象に残る。いずれにしても16インチタイヤ装着車で最小回転半径が4.9m(17インチでも5m)と文句なしの扱いやすさはそのままに、より現代的なセンスとスペックを身につけた、サイズも価格も身近なSUVタイプのクルマだといえる。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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