パナソニックが2021年4~12月期の連結決算を発表し、純利益は前年同期比50.3%増の1956億円と大幅に収益力が回復しているという。
きょうの各紙も「パナソニック、4-12月最終5割増益、通期は主要5事業黒字に」(日経)などと大きく取り上げている。国内では産業・情報通信インフラ向けの商材を扱う事業などが好調に推移し、海外では車載電池事業や実装機などが需要増加で伸長したそうだ。
こうしたなか、同社の梅田博和最高財務責任者(CFO)が決算発表の会見で、米テスラ向けに開発を進めている大容量の新型リチウムイオン電池について「和歌山県紀の川市にある電池部品の工場に、量産に向けたラインを新設する」との方針を明らかにした。きょうの朝日にも「パナ、テスラ向け量産」などと取り上げているが、試作ラインを2022年度の早い時期に立ち上げる予定という。大容量の新型リチウム電池は従来のものと比べて1本当たりの容量を5倍に大型化させて、走行距離を大幅に伸ばすことが見込めるそうだ。
そのテスラは、「FSDベータ版」と呼ぶ自動運転機能を搭載した車両、約5万3800台をリコールするというニュースも伝わっている。一時停止の標識がある交差点の前で完全停止しないまま、低速で通り抜けられる設定になっており、衝突の可能性が高まる危険性があるという。
テスラの昨年のEV世界販売は約93万台。時価総額は100兆円を超え、21年12月期決算では「稼ぐ力」の営業利益率も12.1%となり、業界トップに躍り出た。世界の市場からも過剰ともいえるほどの期待が集まっており、パナソニックも“勝ち馬”に上手に乗れるのかどうかも注目だ。
2022年2月3日付
●CO2豪の海底に貯留、三菱商事・三井物産、30年頃稼働へ(読売・1面)
●ガソリン4週連続上げ、補助金抑制に一定効果、170.9円(読売・9面)
●EU、EVが9.1%昨年(読売・9面)
●ソニー、営業利益最高、3月期PS5は下方修正(朝日・7面)
●パナ、テスラ向け量産、新型大容量EV電池供給へ(朝日・7面)
●トヨタ系大手4社、通期予想下方修正、22年3月期(朝日・7面)

●ダイムラー社名を変更「メルセデス」に(毎日・8面)
●GM最終利益6割増1.1兆円、21年12月期(毎日・8面)

●EV、中国で100万台、VW、来年に年産能力拡充(日経・13面)
●テスラ、米でリコール、運転支援、停止標識を無視(日経・14面)
●航空2社、回復力に差(日経・16面)
