ホンダの人型ロボットASIMO、“定年延長”認められず退職へ[新聞ウォッチ]

日本科学未来館でオバマ大統領にあいさつするアシモ(2014年4月)
日本科学未来館でオバマ大統領にあいさつするアシモ(2014年4月)全 3 枚

北京冬季五輪のノルディックスキーのジャンプ男子個人ノーマルヒルで、小林陵侑選手が今大会で、日本勢の初めての金メダルを獲得。きょうの読売、朝日、毎日、産経が1面トップで報じるなど、各紙もスポーツ面などで北京五輪のニュースが目白押し。

北京五輪でのアスリートの輝かしい健闘ぶりの話題はともかく、2月5日付けの読売朝刊が「さよならアシモ」というタイトルで、「ホンダの人型ロボット『ASIMO(アシモ)』が、3月末をめどに表舞台を退く見通しとなった」との残念なニュースを取り上げていた。

記事によると、アシモは現在、東京・青山のホンダ本社と江東区の日本科学未来館でほぼ毎日パフォーマンスを行っているが、未来館では3月末に終了することが決まったという。ホンダ本社でも同時期に終える方向で調整しており、定期的な実演はなくなるとも伝えている。

初代アシモは2000年の発表だったが、10年後の11年にはより人間らしい自然な動作で進化した現行モデルが登場。プロ顔負けでサッカーボールを蹴ったりジャンプをしたり、料理をトレイに載せ上手に運ぶ姿など、愛くるしいパフォーマンスが子供たちにも人気を集めていた。

アシモは14年4月に当時のオバマ米大統領が訪日し、日本科学未来館を訪問した際に出迎えて、英語で「お会いできて光栄です」などと歓迎の意を表したほか、日本ばかりでなく、ニューヨーク証券取引所の鐘を鳴らすイベントなどにも招待されるなど、“海外出張”も数多く、地球規模で活躍したホンダを代表する “スーパー人気アイドル”でもあったようだ。

読売によると「ホンダは、数年前にアシモの開発は終了しているが、今後も展示やグッズ販売などキャラクターとしては残す方向で検討している。ロボットの開発現場など舞台裏での活用も続ける」という。

新年早々、自動運転などを視野に入れた電気自動車(EV)の本格参入を検討すると宣言したソニーは、中止していたロボット事業を復活しており、“戦後最大のベンチャー企業”などと言われていたホンダとソニーの経営方針を巡る意気込みの違いが読み取れる。

北京オリンピック2022、小林陵侑のジャンプ(2月6日)北京オリンピック2022、小林陵侑のジャンプ(2月6日)

2022年2月7日付

●北京オリンピック2022、小林陵「金」ジャンプ24年ぶり、日本勢1号(読売・1面)

●社会機能維持「不安」58%、内閣支持下落58%、本社世論調査(読売・1面)

●国家機密国産クラウドで、政府選定へ(読売・1面)

●ヤフー欧州サービス停止(読売・4面)

●補助金引き上げ検討、ガソリン高騰政府、最大15円安(朝日・3面)

●冬型気圧、各地で大雪、JR北札幌発着を終日運休(産経・23面)

●迫真EV急加速、「慎重すぎた」トヨタ(日経・2面)

●トラック、脱炭素へ列車輸送、工場から販売店へ、三菱ふそうが実験(日経・3面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
  2. 『V』クラスより上級のミニバンか? メルセデスベンツが2026年に『VLE』『VLS』導入へ…上海モーターショー2025
  3. 「通勤とか買い物にちょうどよさそう」オシャレ系特定小型原付『ウォンキー』にSNSでは反響
  4. 日産がエルグランドなど新型4車種投入へ…NISSAN START AGAIN
  5. 【VW ゴルフGTI 新型試乗】自動車を運転することが楽しかった時代に引き戻される…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 東レ、偏光サングラスでの利用を可能にする新たなHUD技術を開発…フロントガラス全面展開も視野に
  2. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る