アルファロメオ、新型電動SUV『トナーレ』発表…高性能PHV「Q4」設定

ひと目でアルファロメオと分かるイタリアンデザイン

フルLEDの「アダプティブ・マトリックス」を備えた「3+3」ヘッドライト

ドライバーに焦点を当てたインテリア

PHVのEVモードの航続は最大80km

アルファロメオ・トナーレ
アルファロメオ・トナーレ全 13 枚

アルファロメオは2月8日、ブランド初のプラグインハイブリッド車(PHV)となる『トナーレ』(Alfa Romeo Tonale)を欧州で発表した。

トナーレは、『ステルヴィオ』の下に位置する新型SUVクロスオーバー車だ。2019年春のジュネーブモーターショー2019で初公開されたコンパクトSUVコンセプトカーの市販版としてデビューした。

◆ひと目でアルファロメオと分かるイタリアンデザイン

トナーレの最終デザインにあたって、「チェントロスティーレ・アルファロメオ」は、オリジナルのコンセプトを忠実に再現することを目指した。都会的でアクティブな顧客をターゲットにするトナーレは、官能的で未来指向のデザインが特長だ。今後のアルファロメオの基準になるデザイン言語を採用しているという。

具体的には、5ホールのアルミホイール、「テレスコピック」インストルメントパネル、3スポークのスポーツステアリングホイール、サインカーブ(正弦波)ヘッドライトなどに、新しいデザイン言語が反映された。ボディサイズは全長4530mm、全幅1840mm、全高1600mmとした。

アルファロメオ・トナーレアルファロメオ・トナーレ

トナーレには、アルファロメオのデザインの伝統も受け継がれている。たとえば、『ジュリアGT』のリアからヘッドライトまで走る「GTライン」を採用した。ワイドでエレガントなボリューム感とともに、『8Cコンペティツィオーネ』などのアイコンモデルを想起させることを狙った。フロントには、「Trilobo」と呼ばれるシグネチャーを採用し、中央にはアルファロメオを象徴する「Scudetto」(盾)が装着されている。

◆フルLEDの「アダプティブ・マトリックス」を備えた「3+3」ヘッドライト

フルLEDの「アダプティブ・マトリックス」を備えた新しい「3+3」ヘッドライトは、『SZザガート』や『プロテオ』コンセプトカーのスタイルを連想させるものだ。マレリと共同開発した3つのモジュールは、独自のフロントラインを生み出すとともに、ドライバーに高いレベルの視認性をもたらすという。

また、このユニットには、デイタイムランニングライト、ダイナミックターンシグナル、「ウェルカム&グッドバイ」(イグニッションのオン/オフで作動)などの機能が備わる。最初のモジュールは、車速と走行環境に合わせて、ロービームを調整する「アダプティブ・ドライビングビーム」だ。2番目のモジュールの「グレアフリー・ハイビーム・セグメンテッド・テクノロジー」は、先行車や対向車を自動検出して、防眩を防ぐ。3番目のモジュールは、コーナーを曲がる時に自動的に作動し、車両のサイドを明るく照らす。その明るさは従来型のハロゲンランプの2倍で、発熱量も少なく、目の負担も軽減されるという。

アルファロメオ・トナーレアルファロメオ・トナーレ

テールライトにも、フロントと同じデザイン要素を導入した。リアを完全に包み込むサインカーブ形状を採用することにより、独自のライトシグネチャーを生み出している。

◆ドライバーに焦点を当てたインテリア

インテリアは、レースの歴史にヒントを得ており、ドライバーに焦点を当てている。センターコンソールには、新しい「D.N.A.ドライビングモードセレクター」が配置された。ドライバー指向のダッシュボードは、エアコンのベントが特長だ。中央のベントはスリムな形状とする一方で、外側のベントは「タービン」形状とした。ベント、センターコンソール、ステアリングホイールなどは、ダイヤモンドテクスチャーのテーマによって装飾されている。

トナーレには、新開発のインフォテインメントシステムを標準装備した。カスタマイズ可能なグーグル「Android OS」と、「OTA(Over-the-Air)」アップデート機能を備えた4G接続により、コンテンツ、機能、サービスは最新の状態に保たれる。

このシステムは、フルデジタルの12.3インチスクリーン、メインの10.25インチのタッチスクリーン、マルチタスク対応のインターフェイスから構成された。ドライバーは、運転から注意をそらすことなく、すべての情報をひと目で確認できるという。合計22.5インチの2つの大型フルTFTスクリーンは、セグメントにおけるクラス最高のスペック、と自負する。

アルファロメオ・トナーレアルファロメオ・トナーレ

アマゾン(Amazon)の音声アシスタント、「アレクサ(Alexa)」を車載化する。車両の状態に関するアップデートを定期的に受け取ったり、バッテリーの充電状態や燃料レベルを確認し、観光名所を探し、車両の現在の場所を確認したり、リモートでロック/ロック解除コマンドを送信したりすることができる。ドライバーはアレクサを使って、運転から注意を逸らすことなく、ショッピングリストにアイテムを加えたり、近くのレストランを探したり、ホームオートメーションシステムに接続した自宅の照明やエアコンを調整したりすることもできる。

◆PHVのEVモードの航続は最大80km

高性能なプラグインハイブリッド車(PHV)が「Q4」だ。トナーレのトップパフォーマンスモデルに位置付けられる。PHVシステムは、排気量1.3リットルの「MultiAir」ガソリンターボエンジンが前輪を駆動し、電気モーターが後輪を駆動する「Q4オールホイールドライブ」を採用する。PHVシステム全体で、最大出力275hpを引き出し、0~100km/h加速は6.2秒で駆け抜ける。

バッテリーシステムは蓄電容量が15.5kWhだ。EVモードの航続は、市街地サイクルで最大80km、複合サイクルでは60km以上を確保した。セグメントにおけるクラス最高値、と自負する。

なお、バッテリーの充電は、出力7.4kWの急速充電器を利用した場合、フル充電までの時間は、2時間30分、としている。


写真25点 https://response.jp/article/2022/02/09/354044.html

《森脇稔》

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