国内初、小型FCVバスを開発したメーカーの実力…水素・燃料電池展2022

日野ポンチョをベースとしたコンバート型FCV(水素・燃料電池展2022)
日野ポンチョをベースとしたコンバート型FCV(水素・燃料電池展2022)全 6 枚

EVバス市場はBYDなどの中国企業や国内ベンチャーの元気がいい。FCVバスはトヨタが実用化して東京都で走らせているが、小型のFCVバスはあまり見かけない。

小型バスのFCVは国内初。地方や都市部で今後のニーズ増が期待される

だが、「スマートエネルギーWeek春2022 / 水素・燃料電池展2022」の会場に、日野の『ポンチョ』をベースとしたFCVバスを展示している企業があった。東京R&Dという会社が開発・製作したものだ。内燃機関エンジン車のポンチョをベースにしたということで、コンバート型のFCVとなるが、タンクやFCパワーユニット、運転席などかなりキレイに作り込まれている。量産している車両と言われてもわからない。

それもそのはず。東京R&Dは、もともとレーシングカーの開発を手掛けていた会社。特殊車両の設計、開発を得意とし、モーターショーのコンセプトカー製作、各社の実験車両の設計、プロトタイプ開発を専門とする会社だ。慶應大学の『エリーカ』も同社が開発に参画したものだ。国内OEMはすべて取引先だという。その技術が買われ、1980年代から各社のEVや電動バイクの開発に協力している。FCVも当然守備範囲だ。

展示車両は、2021年に新潟県の委託事業で開発、実験走行を行った車両。FCスタックの最高出力は45kW。バッテリーは35kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。モーターは直流タイプ200kW。最大トルクは1200Nm。水素タンクは70MPaの耐圧で容量は153L(51L×3)。乗車定員は26名(運転手含む)。最高速度は80km/h。一充填で110kmの走行が可能だ。

この水素タンクが3本、最後席の部分に搭載される(水素・燃料電池展2022)この水素タンクが3本、最後席の部分に搭載される(水素・燃料電池展2022)

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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