【VW パサート GTE ヴァリアント 新型試乗】PHEVでも決して崩れない「自然体」…島崎七生人

約30%増しのバッテリーがもたらすパフォーマンス

プラグインハイブリッドでも崩れないパサートの世界観

どのモードでも“自然体”の走り、マナーなのがいい

VW パサート GTE ヴァリアント
VW パサート GTE ヴァリアント全 32 枚

“涼しい顔して”とは、何事もなかったかのようにすましている時に使うが、まさに「GTE」のバッジをつけた『パサート』は、平然とフツーの走り見せる……そんなクルマだ。

【画像全32枚】

約30%増しのバッテリーがもたらすパフォーマンス

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プラグインハイブリッドモデルであるGTE自体は、『パサート』には、2016年からラインアップに加えられていた。ただしちょうど1年前の2021年4月にマイナーチェンジを受けて以降の世代では、今回が初設定となる。

資料によれば今回のモデルの最大の特徴はバッテリー容量の増強(約30%増しの9.9kWhから13.0kWhに)と、これによるEV航続可能距離がWLTPモードで57km(従来のカタログ数値は51.7km)となり、ハイブリッド燃料消費率は15.9km/リットルとなったとのこと。

なお、お断りしておくべきは、年内の供給は約50台程度の見込みとだそうで、それ以降の受注分は来年以降の出荷となるとしている。もちろん“予定”であり、早まる可能性はゼロとはいえないものの、VWに限らず、相変わらず半導体供給不足の影響が影を落とす。

プラグインハイブリッドでも崩れないパサートの世界観

VW パサート GTE ヴァリアントVW パサート GTE ヴァリアント

ところで実車だが、試乗した印象はなかなかよかった。もともと『パサート』は歴代モデルとも、おしなべて時代や流行に左右されない走りのセッティングが身上で、いつ、どのモデルに乗っても安定感、安心感があるのが特徴だ。その世界観、バランスが、たとえプラグインハイブリッドであってもいささかも崩れていないところがとにかくいい。

逆説的だが、プラグインハイブリッドであることをまったく意識させない普通さを身につけている。アクセルのオン/オフ、ブレーキングといった場面でも、何かしらの不自然さを感じることがまったくない。

VW パサート GTE ヴァリアントVW パサート GTE ヴァリアント

とはいえ今回のGTEでは、新たに設定された「GTEモード」の意義が大きい。85kW/116psのモーターと115kW/156psのエンジンの合わせ技で、両方のアウトプットをフルに活用することから、たとえば高速走行時に再加速を望みたいような場面で、間髪入れず、実に頼もしい加速を発揮してくれたりする。

6速DSGのレスポンス、マナーも申し分なく、グレード名に恥じぬパフォーマンスの持ち主であることは、こうした場面で実感できる。『パサート』のユーザーなら長距離をこなすケースも多いはずだが、これならまったくストレスなく快適なドライブが楽しめるはずだ。先進運転支援機能も、同一車線ない全車速運転支援システムのTravel Assistなど、最新スペックのそれが搭載されている。

どのモードでも“自然体”の走り、マナーなのがいい

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もちろんハイブリッドモード、EVモードを適宜使い分けてもいいが、前述のとおりどのモードでも“自然体”の走り、マナーなのがいい。見やすく安心かのあるなアナログメーターの描写が選べるデジタルメータークラスター、しっかりとした着座感のシートなど、「GTE Advance」で683.8万円と今や高級車の部類だが、選んで、長く愛用できそうなクルマであることは確かだ。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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