EV・HEV用深溝玉軸受の高速回転dmn値220万を達成…NTN

EV・HEV用高速深溝玉軸受
EV・HEV用高速深溝玉軸受全 1 枚

NTNは、eアクスルやHEVのモーターおよびトランスミッション向け高速深溝玉軸受のオイル潤滑下における高速回転dmn(軸受ピッチ円径:mm×回転速度:min-1)値220万を達成したと発表した。

近年、各国の自動車の燃費基準やCO2排出量規制が厳格化する中、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに代わり、バッテリー式電動自動車の開発が急務となっている。電動駆動ユニットは低フリクション化、小型・軽量化の要求が高まっており、eアクスルなどの駆動ユニットの開発が活発化。それに伴い、これらの小型・高速化するモーター用や減速機用に使用される軸受には、高速回転時の発熱や破損を抑える優れた高速回転性能が求められている。

これを受け、NTNでは2015年に「グリース潤滑高速深溝玉軸受」を開発。保持器材料の配合を見直して高強度化を図るとともに、保持器と転動体が直接触れるポケット部の形状を工夫することで遠心力による変形を最小化し、高速回転を実現した。また、その優れた高速回転性能を活かし、オイル潤滑下でも適用可能とし、各社車両に量産納入を拡大している。しかし、さらなるモータの高速化に向け、軸受を超高速で回転させるためには、遠心力による保持器の変形や強度不足などの解決に加え、転動体や各軌道輪の回転精度の確保、潤滑油の供給方法や油量の最適化が必要となる。

NTNは、軸受の発熱と潤滑条件による抜熱の熱収支バランスを最適化する供給油量の計算手法を確立。さらに、遠心力による変形を抑制するため保持器の形状を見直すとともに、転動体および各軌道輪の回転精度の確保など内部諸元を最適化することで、深溝玉軸受でdmn値220万の高速回転を達成した。これら発熱と抜熱を適切に管理する手法を確立したことで、EV・HEVの開発・普及が進む中、各社車両のニーズに対して最適な高速回転性能を有する軸受仕様の提案が可能となる。

今後、自動車市場では、EV・HEVの普及に伴い高速回転に対応した軸受の需要がさらに拡大することが見込まれている。NTNはこれからも高速深溝玉軸受の市場展開をさらに進め、自動車の電動化および省電費・省燃費化に貢献していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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