メルセデスAMG、次世代EV提案…高性能4ドアクーペ

高性能なアキシャルフラックスモーターを搭載

デザイン哲学の「官能的純粋」を表現

テールライトは丸型の3連デザイン

メルセデスAMGペトロナスF1チームとのつながりも表現

メルセデスAMGの「ヴィジョンAMG」
メルセデスAMGの「ヴィジョンAMG」全 10 枚

メルセデスAMGは5月19日、コンセプトカー『ヴィジョンAMG』(Mercedes-AMG Vision AMG)を、フランス・ニースで初公開した。

◆高性能なアキシャルフラックスモーターを搭載

ヴィジョンAMGは、メルセデスAMGの電動化の未来を提示したコンセプトカーだ。メルセデスベンツの次世代EVコンセプト、『ヴィジョンEQXX』のホワイトボディをベースにしている。

ヴィジョンAMGは、ロングホイールベースに短いオーバーハング、力強いショルダーライン、大径ホイール、独特のリアスポイラー、星型のヘッドランプなどの特長を備えた4ドアクーペだ。その下には、メルセデスAMGの将来の高性能EV向けプラットフォーム、「AMG.EA」アーキテクチャを採用している。

EVパワートレインに関しては、メルセデスベンツの子会社、YASAが開発した高性能アキシャルフラックスモーターを搭載する。コンパクトで軽量な設計により、従来の電気モーターよりも多くのパワーを供給できるという。

◆デザイン哲学の「官能的純粋」を表現

コンセプトカーは、流れるような車体表面が特徴だ。ジョイントとシャットラインは最小限に抑えられ、リアウィンドウとサイドウィンドウは車体と同じアルビームシルバーで塗装されている。その結果、モノリシック彫刻のようなフォルムを実現したという。

ボディサイドは、長いホイールベース、前方に配置された鋭く傾斜したAピラー、短いフロントオーバーハング、わずかに長く空力的に最適化されたリアオーバーハングを持つ。ワイドなホイールアーチやリアの筋肉質なショルダーなど、スポーツカーを思わせるフォルムが、メルセデスベンツのデザイン哲学の「官能的純粋」を明確に表現しているという。

ヴィジョンEQXXとは異なり、空力的に有利なティアドロップフォームを導入した。フロントには、シャークノーズを採用する。リアには、アクティブスポイラーが組み込まれており、空力性能を向上させる。大きなAMGロゴはブラック仕上げとし、効果的なコントラストを追求した。

◆テールライトは丸型の3連デザイン

垂直バーを備えたAMG専用のグリルは、EVがフロントにラジエーターを必要としないにもかかわらず、ブランド価値を維持するために残された。グリルはボディ同色で塗装され、フロントエンドに組み込まれる。このグリルは、照明付きバーと立体的デザインによって、ヴィジョンAMGの未来的なフォルムを強調している。ハイパーカーのメルセデスAMG『プロジェクトONE』のように、スリー・ポインテッド・スターがボンネット上に目立つように配置されている。

ヘッドライトは、未来的なデザインとした。 3つのLEDによって、立体的なメルセデススターを形成する。メルセデスベンツとAMGの両ブランドが、昼夜を問わずすぐに認識できることを狙った。2つのヘッドランプは、グリル上部の光る水平バーによって、つながって見えるようにした。このライトバンドは、ウェルカムシグネチャーなど、さまざまなアニメーションを表示できる。

テールライトは、丸型デザインとした。3つのLEDリングが円筒形のチューブの中に配置されている。対照的に、表現力豊かなリアディフューザーが、ダークブラックで仕上げられた。

◆メルセデスAMGペトロナスF1チームとのつながりも表現

メルセデスAMGペトロナスF1チームとの直接のつながりも表現されている。例えば、ショルダーとリアフェンダーには、シルバーの大型のスターパターンが描かれた。サイドシルやディフューザー、エアロクラッディングを備えた22インチホイールなどには、メルセデスAMGペトロナスF1チームのグリーンがアクセントとして添えられた。

スポーティなデザインと息を呑むようなプロポーションは、ヴィジョンAMGに未来的なキャラクターを与えているという。 4ドアのボディは、将来のEVスポーツを提示したものだ。前後アクスルの間の床下にバッテリーパックを搭載しているにもかかわらず、『EQS』よりも全高は低い。そのインテリジェントに設計されたフロアのおかげで、4人のための充分なスペースを提供する、としている。


《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  2. 【フィアット 600ハイブリッド 新型試乗】意外にもBEV版よりスムースで快適! 価格にも「親近感」…島崎七生人
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. 航続262kmの新型電動バイクが約10万円から、ビンファストが2モデル発表
  5. 新型EVセダン『マツダ6e』、カーフェスト2025で英国一般初公開へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  3. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
ランキングをもっと見る