【VW ポロ 新型試乗】EVでもHVでもない、スッキリした乗り味に「ああポロだ」…島崎七生人

VW ポロ 改良新型(TSI Style)
VW ポロ 改良新型(TSI Style)全 24 枚

歌詞に“しじま”とあれば山下達郎、“風”が頻繁に出てくれば小田和正。同様に走り出した瞬間に、スッキリとした乗り味が伝わってくると、やはり「ああVWポロだ」と思わせられる。

小数点以下の表現はしていないものの、VWの資料にも明記されており、今回は6世代目『ポロ』の“マイナーチェンジ版”ということになる。

流れるウィンカーも採用、ゴルフに通じるデザインに

VW ポロ 改良新型(TSI Style)VW ポロ 改良新型(TSI Style)

試乗車は訴求色の“ヴァイブラントヴァイオレットメタリック(7J)”と呼ぶ、カタカナ表記にすると“ヴ”が2文字も入る新色は、明るい陽射しには艶やかに、少し曇ると妖艶さを醸し出す面白い色だ。本格導入が始まった3世代目に“ピスタチオグリーン”なる明朗なグリーンがあったし、直前のモデルでは、目に眩いエナジェティックオレンジメタリック(4M)がイメージ色だった。いずれにしろ『ポロ』のスタイリングは真面目だから、色で遊ぶくらいでもいい。

外観では前後ランプ類、バンパーまわりのデザインが新しい。これにより全長が25mmだけ伸びた。フロントではLEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”の採用と、VWロゴを中心に左右に細く配置されたLEDクロスバーが新しく、スッキリとシャープな表情に。リヤ側はコンビネーションランプがバックドア側まで拡大し、『ゴルフ』に通じるデザインとなったほか“流れるウインカー”も採用。最近のVWのしきたりに倣い、VWロゴの下にルビのように車名のPOLOのバラ文字が置かれるのも新しい。

新デザイン&インターフェイスの先進コックピット

VW ポロ 改良新型(TSI Style)VW ポロ 改良新型(TSI Style)

インテリアでは、インフォテイメントシステムのタッチパネルが9.2インチ(従来は8インチ)に拡大。空調パネルはゴルフと同じ指先でなぞるタッチコントロール式になってしまった(←語尾からニュアンスを察してほしい)。10.25インチTFT液晶ディスプレイ採用のデジタルメータークラスターのグラフィックも新しい。

ステアリングホイール、シフトレバーなども新デザインだが、これまでどおりのインパネ上部のソフトパッドなど、納得のいく質感、仕上げレベルになっている。安全運転支援機能では、上級モデル同様、同一車線内全車速運転支援システムの“Travel Assist”が採用された。

合理的に無駄なく確保された室内スペース、実用的なトランクルーム(床は高さが変えられ、さらにその下はフルサイズのスペアタイヤが収まる形状の大きなスペースがある)も使いやすい。

VW ポロ 改良新型(TSI Style)VW ポロ 改良新型(TSI Style)

「R-Line」のスポーツサスペンションも秀逸

EA211evoの型式で呼ばれる搭載エンジンは、基本的に従来型と同様999ccの3気筒DOHCターボだが、新たにミラーサイクル化とバリアブルターボジオメトリー機構の採用などがポイントだ。95ps/17.9kgmのカタログ上のスペックは変わらないものの、最大トルクの発生回転は従来よりも400rpm低い1600rpmからとなっている。

走らせてみると、ここがこう激変した……ということではないが、動力性能も乗り味もステアリングフィールも従来型以上に洗練され乗りやすくなった。とくに絶対性能は変わらないまでも、トルクとパワーの出方がよりスムースになったエンジンが扱いやすい。

VW ポロ 改良新型(TSI Style)VW ポロ 改良新型(TSI Style)

サラッとスッキリとした乗り味は、冒頭でも触れたとおり『ポロ』らしいもの。試乗車は「TSI Style」だったが、参考までに「R-Line」も試すことができ、こちらの専用スポーツサスペンションの出来も秀逸。17インチタイヤながら想像するように決してハードではなく、クルマとの一体感をより感じられる操縦性が実現され、走行モードを切り替えて楽しめるところなど、走りにこだわりを持つユーザー向けのグレードとして用意されている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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