「自動運転AIチャレンジ2022」開催!---東大キャンパスで走行競技、決勝は12チーム

東京大学生産技術研究所(柏キャンパス)にて開催された「第4回自動運転AIチャレンジ2022」
東京大学生産技術研究所(柏キャンパス)にて開催された「第4回自動運転AIチャレンジ2022」全 19 枚

公益社団法人自動車技術会は6月27日、自動運転AIチャレンジ2022(インテグレーション)決勝を東京大学生産技術研究所(柏キャンパス)にて開催した。2019年に第1回が同地で開催されて以来、第4回目となる本イベントは実に3年ぶりのリアル開催となった。

このイベントは自動走行モビリティを活用した走行競技として開催されるもので、CASE、MaaSと呼ばれる新たな技術領域において、今後の自動車業界を牽引する技術者の発掘育成を目的として実施されている。第1回大会は11人、第2回大会は77人、第3回大会は233人が参加し、第4回では参加者が261チーム408人と一気に倍増した。海外からの関心も高くなっているという。

競技にはヤマハモータープロダクツ社製の電動カートと、ティアフォー社が開発するオープンソースの自動運転OS(基本ソフト)「Autoware(オートウェア)」とを組み合わせて使用。この環境の下で、それぞれが独自に作成したプログラムを走らせ、課題をクリアしていく。第4回では4月12日~5月13日の期間にオンライン上で実施された予選段階から、上級者向けの「アドバンスト」と初級者向けの「チャレンジ」のクラスに分けて実施。その結果を踏まえて選ばれた12チームが決勝へと進んだ。

この日の決勝では、アドバンス/チャレンジともAコース/Bコースの2つのコースに設定されたシナリオを、自動運転車両で走破しつつゴールへ向かい、得点を競った。

Aコースでは路上に設置された段ボール製の障害物を回避し、交差点を右折。続いて歩行者を模した人形がある交差点の手前で一時停止し、その後は左折して対向車線に障害物の影響を受けずに走行する。Bコースは主として、指定位置に正確に停止する「正着制御」がメインとなるが、スタート~ゴールの走行タイムが指定時間(2分00秒)にどれだけ近づけたかも評価の対象となる。

各チームはコースごとに25分以内に3回まで走行することができ、その中で最高得点を採用し、A/Bコースとも20点満点で評価される。また、各チームは得意競技を1つ選んで、それをクリアすることで最高10点を追加することができる。つまり、トータル50点満点でスコアを競うことになるわけだ。

当日は早々に梅雨が明けたことで終日晴天に恵まれたが、各チームとも予想を超える猛暑に悩まされることとなった。プログラムを走らせるコンピュータは、熱対策もしていない一般的なノートPCで、高度な処理を猛暑の中で行えば熱暴走も起きかねない。そのため、手持ちファンや団扇を使うなどして対策をせざるを得なかった。しかし、その甲斐なくリタイアを余儀なくさせられたチームもあった。

一方で競技で重要だったのは、自動運転OSである「Autoware」にいかに馴染んでいるかだった。好成績を収めたチームは軒並み「Autoware」に対する経験値が高いチームばかりだったことがそれを裏付ける。参加者は演習や教育プログラムとは違うリアルな環境に対応しようと、猛暑の中で様々な試行錯誤を行っていた。

結果はアドバンスコースとチャレンジコースに分けて発表された。入賞したチームの結果は以下の通り。

◆アドバンスコース

最優秀賞/経済産業省製造産業局長賞:UCLaboAdvances(名古屋大学大学院)
優秀賞:TeamS(株式会社セック)
3位入賞:NU_AD(名古屋大学大学院)

◆チャレンジコース

最優秀賞/日本自動車工業界会長賞:UCLab(名古屋大学)
優秀賞:Wild Challengers(名古屋大学大学院)
3位入賞:TLAB(東京大学大学院)


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《会田肇》

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