高速道路DXアイデアコンテスト…最優秀賞は「画像3D化」と「疲労察知」

高速道路DXアイデアコンテスト
高速道路DXアイデアコンテスト全 4 枚

NEXCO中日本は「高速道路DXアイデアコンテスト」を開催、6月30日に受賞作品を発表した。最優秀賞は、アプリケーション部門が「橋脚保守点検における高精細・低コストな3D記録」、アイデア部門が「アプリを活用し疲労要因の事故を低減」。

[高速道路DXアイデアコンテスト:アプリケーション部門・最優秀賞]

NEXCO中日本は、次世代技術を活用した高速道路保全マネジメント=「i-MOVEMENT」の実現に向けて、オープンイノベーションを推進する組織「イノベーション交流会」をコンソーシアム方式により2019年に設立し、高速道路での実用化に取り組んでいる。

幅広いアイデアを取り込む一環としてイノベーション交流会では、スタートアップ企業などからアイデアを募集し「高速道路DXアイデアコンテスト」を開催した。募集部門は2部門あり、アプリケーション部門のテーマは、本コンテストでの提供データを1種類以上用いたアプリケーション、アイデア部門は構想段階のアイデアとなる。募集期間は2月1日~5月27日。プレゼンテーション審査の結果、受賞作品が決定した。

◆アプリケーション部門・最優秀賞

作品名:橋脚保守点検業務における高精細・低コストな3D記録
会社名:電駆ビジョン株式会社
副賞:100万円、イノベーション交流会会員費免除(初年度分)

作品概要:電駆ビジョンが開発したウェブサイト3Dキャプチャアプリ「Points3D」を活用し、構造物点検業務での画像記録を、デジタルカメラやスマートフォンなど安価なデバイスで撮影し、ウェブサイト上で容易に短時間で3D化できる。URLで既存の橋梁台帳データと連携させることも容易。

審査講評:本作品は、高速道路事業での活用シーンの具体性と、アイデアの独自性が高い。NEXCO中日本では道路構造物の3Dデータの取得や整備を進めており、本作品の技術は活用へのハードルを下げる点で興味深い。今後は高速道路の実フィールドにおいて本アプリを実証し、改良することを期待する。

◆アイデア部門・最優秀賞

作品名:「見えまストレス」アプリを活用し疲労要因の交通事故低減をめざす
会社名:株式会社見えまストレス
副賞:20万円、イノベーション交流会会員費免除(初年度分)

作品概要:ドライバーが、高速道路に乗る前/乗った後(休憩時)/降りた後のストレス状況をアプリケーションで蓄積し、「適切なタイミングでの休息」を促し、疲労要因の注意力低下に伴う交通事故の低減をめざす。

審査講評:本作品は、高速道路事業での活用シーンの具体性と、「スマートSA/PA」としてだけでなく、交通事故の削減にもつながる課題解決への貢献度が高い。他のアプリとの連携などカスタマイズ性もあり、活用の幅が広い。引き続き、事故の発生要因を掘り下げ、さらに効果的な活用方法を検討してほしい。


《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『ES』新型にも「Fスポーツ」設定か...これが市販型デザインだ!
  2. マツダの新型SUVが約250万円から!?「バグってる」「買わない理由がない」など驚きの声殺到
  3. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  4. 【スズキ クロスビー 改良新型】フルモデルチェンジ級進化の原点は「ハスラーとの差別化」だった
  5. BMWが機能向上、『2シリーズ』新色・『4シリーズ』照明強化・『5シリーズ』利便性アップ…今秋から欧州で
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る