スバルAWDの歴史は電力会社からの依頼で始まった

スバル レオーネ4WDエステートバン
スバル レオーネ4WDエステートバン全 4 枚

『スバル』
「独創の技術」で世界に展開した100年
著者:当摩節夫
発行:三樹書房
定価:4400円
ISBN978-4-89522-775-9

【画像全4枚】

スバルのAWD (四輪駆動) 車発売50周年を記念して、同社の歴史をたどる1冊が刊行された。

『レヴォーグ』や『インプレッサ』など、根強いファンを持つスバル。同社の特徴であるAWDの歴史は長い。本書によると1968年、東北電力から送電線保守作業用にスバル『1000バン』の4WD化ができないかとの改造依頼が宮城スバルに持ち込まれたのが発端だ。

それまでの4WD社は車体が大きく重かったことから、運転しにくく、かつ、乗り心地も良くなかったという。そこでこの依頼に結びついた。宮城スバルからスバル本体への相談がきっかけで4WD化への開発が進められた。そうして商品化されたのが『レオーネ4WDエステートバン』だったのだ。

本書では中島飛行機時代にまで遡り同社の歴史を簡潔にまとめるとともに、富士重工として自動車産業に進出してからの歴史や各モデルの開発エピソードが述べられている。そして何より本書の魅力は、『360』や商用車の『サンバー』だけでなく、『レヴォーグ』や『BRZ』、果てはOEMの『ビッグホーン』やコンセプトモデルのカタログまで網羅されているので、それらの写真を眺めているだけでも楽しくなる1冊である。

また、巻末には生産台数表など、資料も豊富に掲載。2018年7月刊行の同書の内容はそのままに、AWD車を中心としたカバー装丁に一新した愛蔵版として刊行された。


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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