音源側の進化…スバル フォレスター 後編[カーオーディオ ニューカマー]

音源側の進化…スバル フォレスター 後編[カーオーディオ ニューカマー]
音源側の進化…スバル フォレスター 後編[カーオーディオ ニューカマー]全 10 枚

システムアップが進んだ阿部さんのフォレスター。フロントスピーカーを3ウェイ化する計画をスタートさせる。少ない加工とシステム変更を最小限に抑えるユニットとしてカロッツェリアのPRSに注目し北海道のAUDIO.VISUAL.SECURITY FISTで取り付けを開始する。

◆手軽に3ウェイ化できるスピーカーを探し
カロッツェリアのPRSにターゲットを絞る

フロントスピーカーのグレードアップで始まった阿部さんのシステムアップ。高音質&高機能なナビの導入、さらにはサブウーファーの追加と矢継ぎ早にシステムアップを実施してきたのは前編でお伝えした通りだ。しかしシステムアップするごとに音が良くなることにワクワクが止まらないオーナーは、さらに次の一手を狙う。

「ここまで音が良くなってきたら、最初に取り付けたフロントスピーカーがもの足りなくなってきたんです。スピーカーをグレードアップしたらもっと音が良くなると考えて、システムアップを計画しました。次に考えたのはフロントの3ウェイ化でした」

しかし3ウェイ化は当然ユニット数も増えるため取り付け面でも加工を要する。パワーアンプのチャンネル数を含めたシステム変更も余儀なくされる、これまでとはレベルの違うシステムアップとなることが予想された。そんな懸念のある中、ショップとの相談の中で出てきたのが当時デビューしたばかりだったカロッツェリアのPRSだった。同ユニットならば比較的手軽に3ウェイ化が可能なことを知ってオーナーは俄然注目することになる。

「ツイーターとミッドレンジがひとつのユニットになっているので取り付け面でも比較的手軽だったのもありますし、付属のパッシブネットワークを使えば今使っているサイバーナビでそのまま鳴らすことができるのも魅力でした」

こうしてフロントスピーカーとしてカロッツェリアのTS-Z900PRSの導入を決めたオーナー。その際にシステム構成の変更も実施している。

「それまではリアスピーカーも鳴らしていたんですが、システム変更でフロントに4チャンネルを使うシステムに変更することにしました。これでミッドバスとツイーター&ミッドのCSTドライバーを別々の内蔵アンプでドライブするマルチ接続となり、サイバーナビでの駆動力やコントロール性もアップすると考えました」

◆PRSを使って3ウェイ化を果たすと
クリア感、リアル感が大幅アップする

取り付け面ではPRSの特徴であるCSTドライバー(ツイーター/ミッドレンジを同軸に組んだユニット)をAピラーにビルトインすることにした。一般的な3ウェイのようにツイーターとミッドレンジを別々にインストールするのに比べて比較的加工も手軽で取り付けはスマートになるのがメリットのひとつでもある。

「Aピラーにスピーカーを取り付けるとすごくオーディオカーっぽくなって気に入りました。ミッドバスはドアの純正位置にシンプルにインナー取り付けすることにしました。でも将来的にはここもアウターバッフル化したいと思っています」

PRSの取り付けが完成して早速試聴すると、狙い通りにサウンドの進化したことを感じたオーナー。

「高域の音質が大幅に良くなっているのを感じます。クリアで明瞭感の高い音が素晴らしいです。また、目の前で演奏しているリアルさも出てきました。低音も厚みを更にアップしているし、これまでとはまったく違うサウンドに仕上がっていました」

スピーカー交換で音の激変に満足感した阿部さん。しかしシステムアップの探究心はまだまだ止まらない。次にターゲットにしたのはパワーアンプだった。

「これまで内蔵アンプしか使ったことがなかったんですが、外部アンプを使うと“どんな音になるんだろう?”と思ったんです。内蔵アンプとは違う世界があるんだろうか? そんな時にスバル車のオフ会に行ったところ、外部アンプを入れているクルマを何台も見たんです。これを見たときに自分のクルマでも外部アンプを導入しようと決意しました」

◆ハイエンドな外部アンプの追加で
これまで以上に澄み切った音を引き出す

外部アンプの導入を巡っても、まずはフィストに行って相談することからスタートした。どんなパワーアンプが良いのか? それほど知識が豊富では無かったオーナーはショップからさまざまな情報とアドバイスを受けることにした。

「その中でピンと来たのがカロッツェリアのRS-A99Xでした。非常にクオリティの高いアンプであること、さらにはスピーカーと同じカロッツェリアブランドであることが決め手になりました。取り付けはシート下に収まるとわかったのもポイントでした」

いきなりハイエンドなパワーアンプをシステムに取り入れた阿部さん。その効果はオーナーの想像以上のものだった。

「これまでも心地良い音だったんですが、外部アンプを追加したところより“澄み切った音”になったのを感じました。すごく音に元気があるのも印象的です。ドアスピーカーの中低音の鳴りっぷりも良くなってバランスが良いのも感じました」

このように音の進化は著しく、サウンド面では一定の完成を見たと感じたオーナー。そこで手がけたのが音源側の進化だった。

「サイバーナビのHDMI入力を利用してAmazon FireTV stickを接続してみることにしたんです。あくまでもナビのDSPを使ったシステムにしておきたかったので、音源はすべてナビに集約しておこうと思いました。これは大正解で、今ではFireTV経由で音楽から映像までを楽しんでいます。音の進化や再生環境の充実があって車内がすっかりハイグレードなAV空間になってすごく快適です」

阿部さんはこれまで音の進化を順に楽しんできたが、システムアップのたびに同じ曲を聴いて、音の変化を自分の耳で確かめてきた。こうしてオーディオを進化させるたびに音がレベルアップしていくのが今一番楽しいのだという。

「それまでは聴こえ無かった音がシステムアップしたことで聴こえてきたときにすごく醍醐味を感じるんです、ユニットの追加や変更は間違っていなかったと思うとすごく嬉しいんです」

すっかりオーディオの音質向上のプロセスを楽しんでいる阿部さん。これからも自分の耳で進化を確かめながら、納得のシステムアップを続けていく予定だ。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。


《土田康弘》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついに生産終了、スズキ『Vストローム650』がなぜ今も「傑作マシン」と語り継がれるのか
  2. 外装も内装も「どピンク」な超高級SUV、ベントレー特注部門のスゴ技とは
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. ジープ『チェロキー』新型、新写真からリアデザインが判明
  5. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る