ドラレコAI解析技術を活用した高齢者安全運転支援、デンソーなどが実証実験開始へ

実証実験の全体像
実証実験の全体像全 3 枚

トヨタ・モビリティ基金(TMF)、デンソー東京海上日動東京大学の4者は、ドライブレコーダーAI運転診断システムを活用した高齢者向け安全運転支援の実証実験を10月より愛知県豊田市で開始する。

近年、交通事故の件数は減少しているものの、75歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故の割合は増加傾向にある。2022年5月に施行された改正道路交通法では、一定の違反歴のある75歳以上のドライバーには免許更新時に「運転技能検査(実車試験)」が義務付けられた。今後も高齢の免許保有者は増加が見込まれるため、高齢者が事故を起こさず安全に運転するための支援・仕組みづくりが重要な社会課題となっている。

本実証実験では、デンソーが開発を進めている、AIによる映像解析技術等を活用したAI運転診断システムを利用する。同システムは運転中の車内外カメラ映像やセンサーデータを常時ドライブレコーダー内のSDカードに記録。全記録データをもとに、日常のリスクシーンや運転の癖などの潜在的なリスクまでを解析する。解析データをもとに、ドライバーに運転評価やアドバイスなどのフィードバックを行うことで行動変容を促進。リスクに結びつく運転特性の改善や事故の抑制に働きかける。

今回の実証実験では、東京海上日動、東京大学の知見も活用しながら運転行動の改善につなげてもらう仕組みの構築を行う。TMFは、本実証実験を通じて得られた知見を公開。AI・データ分析技術が高齢者の移動課題解決へ活用されるよう促すとともに、産業界・学術界・医療界等との幅広い連携によって本取り組みの実効性を高めるなど、高齢ドライバーの交通安全促進に向けて積極的に取り組んでいく。


《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 航続262kmの新型電動バイクが約10万円から、ビンファストが2モデル発表
  2. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  3. 「ゴツい見た目に、爽やかなブルーは反則」新型トヨタ『セコイア』発表で高まる日本導入への期待
  4. 歴代最強? 新型ポルシェ『カイエン』はこうなる! 最上級グレードは1000馬力超え
  5. トヨタ『カローラ』米2026年モデル、新デジタルメーター搭載で今秋発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る