本田宗一郎氏の“愛弟子”ホンダ元社長の久米是志さんを偲ぶ[新聞ウォッチ]

ホンダ元社長の久米是志さん
ホンダ元社長の久米是志さん全 5 枚

戦後の日本を代表するカリスマ経営者として知られる本田宗一郎氏から直々に薫陶を受けた“愛弟子”の一人だったホンダ元社長の久米是志さんが9月11日に亡くなった。享年90。

久米さんは1983年に2代目の河島喜社長から引き継ぎホンダの3代目社長に就任。翌84年には世界の自動車業界に「ホンダあり」と名を上げるきっかけとなる米国オハイオ州での自動車工場の生産能力を増強する計画を発表。85年には米国での乗用車販売はトヨタを追い抜き、日本車販売ではトップに立った。88年に新工場が完成、この年、トヨタも単独で米国工場建設を決意するが、ホンダに追いつかれ、追い抜かれる恐れが高まったためとみられていた。

当時、若いエネルギーが満ち溢れるホンダは、トヨタにとって“目の上のコブ”といえる存在となってきたが、久米さんに取材すると「台数の違いをみたって一目瞭然。トヨタさんの足元にも及ばない。ライバル視されるほど力はないが、ただ、いいモノを作ってお客さんに喜んでもらうだけです」と、まるで横綱と前頭が取り組むほどの差があるといわんばかりに一笑に付していたことを思い出す。

また、久米さんの任期中には、本社を東京・原宿から青山の新しい本社ビルに移転。本社ビルは大きなイメージアップにつながるとともに、社内の士気も大いに盛り上がっていた。

ホンダによると、同社主催で「お別れの会」を後日開く予定という。ホンダでは今年4月には久米さんの後輩で5代目社長を務めた吉野浩行さんも82歳で鬼籍に入られたばかりだった。合掌。

2022年9月29日付

●日中友好から緊張に、国交正常化きょう50年(読売・1面)

●ホンダ海外展開推進、3代目社長、久米是志さん死去(朝日・6面)

●園バス安全装置義務化、政府調整設置補助金も検討(朝日・27面)

●ヘルメット「任意」さなかの事故、電動キックボード転倒男性死亡、事業者「着用義務普及妨げ」(朝日・28面)

ガソリン価格2週連続下落(毎日・7面)

●「こち亀」ナンバー登場、葛飾区12月に交付、「花しょうぶ」「郷土かるた」も(毎日・23面)

●観光地にEV充電5000基、JTB系、新興と25年まで、利用データ使い新商品も(日経・16面)

●「ソニー・ホンダモビリティ」発足(日経・17面)

《福田俊之》

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