日本に新しい洗車文化を…KeePer技研社長[インタビュー]

【KeePer技研株式会社 社長インタビュー】 “日本に新しい洗車文化を” …急成長を続けるKeePer技研が目指すもの
【KeePer技研株式会社 社長インタビュー】 “日本に新しい洗車文化を” …急成長を続けるKeePer技研が目指すもの全 7 枚

半導体不足による新車の納期遅延やクルマの長期保有化が進む中で、愛車を長く綺麗に保つサービスとして、改めてコーティングサービスが見直されつつある。そのような背景の中で、独自の技術検定資格取得者が在籍する「KeePer PROSHOP(キーパープロショップ)」の展開やカーコーティングと洗車の専門店「KeePer LABO(キーパーラボ)」の運営など、洗車・コーティングビジネスにおいて、独自のポジションを確立している企業がKeePer技研株式会社である。今回は、同社の代表取締役社長兼COO賀来聡介氏に、現状の取り組みや今後の展望、クルマの進化に伴う自動車アフターマーケットの変化などについてのお話を伺った。

【画像全7枚】

ガソリンスタンド×コーティング

KeePer技研株式会社は、1985年にガソリンの販売を目的として、愛知県刈谷市に現会長の谷好通氏が株式会社タニを創業したのが始まりだ。一介のガソリンスタンド経営者であった谷氏が、キーパーコーティングを構築することとなったのは、店舗を増やそうと土地を購入するもガソリンスタンドの総量規制によりガソリンの販売ができなかったことに端を発する。そこで谷氏はモービルクリーンベースの高木氏に師事を仰ぎ、“塗装の研磨”と“ポリマーコーティング”を学び、洗車とポリマーコーティングの専門店「クリーンベースウィズ」として開店。ガソリンの販売ができるまでの間を凌いだ。この時に「ガソリンスタンドのお客様は、給油時についでに待てる時間で出来なければ買わない」と考え作り上げた“45分での最良の美装Qシステム”こそ、現在のキーパーコーティングの原型となっているという。このQシステムが評判になり同社には多くの見学者が訪れた。その見学者に向けて講習を開催し、またケミカルや道具の提供販売を開始したことが現在のビジネスの源流となる。

キーパーブランドの確立

そして1993年には株式会社タニのスーパーポリマー事業部を分離し、洗車、カーコーティングの施工、カーコーティングなどに使うケミカルや道具の販売、施工技術の研修伝達などを目的としたアイ・タック技研株式会社を設立(2014年に現在のKeePer技研株式会社に社名変更)。以降は、サービス品質の維持・均一化を目的にコーティング技術1級資格取得者が在籍する技術認定店“キーパープロショップ”を展開したり、カーコーティングと洗車の専門店である“キーパーLABO”を運営したりと、ブランド・アイデンティティーを構築してきた。現在(2022年9月末時点)では、キーパープロショップが6345店、キーパーLABOが108店舗まで増加し、カーコーティング・洗車ビジネスのリーディングカンパニーへと成長を遂げた。

急成長を続ける背景

創業以来36年、緩やかなペースで成長を続けてきた同社だが、直近2~3年の急成長ぶりは飛ぶ鳥を落とす勢いだ。この要因について賀来社長は「これまで既販車向けにサービスを行ってきましたが、お客様から “新車にも施工したい”という声があり、そのニーズにお応えして『新車用コーティングEXキーパー』を開発しました。これにより新車から乗り換えまでのサイクルを作れたことが影響していると思います」と従来に比べ、サービスの幅が広がったことに言及された。その効果は大きく、2020年11月にはスバルが、2021年9月にはトヨタ モビリティパーツが取り扱いを開始するなど、これまでにない広がりを見せた。

さらに、現在打ち出している新たなサービスが、汚れの密着を防ぐ独特な防汚能力を持つ『フレッシュキーパー』だ。これは、従来のメインターゲットである車好きの男性ではなく、女性をターゲットにしており、施工後のお手入れが楽になることを訴求したサービスである。

これら新サービスの開発は、全国各地に108店舗ある“キーパーラボ”の内95店舗を占める直営店で、直接お客様から得たニーズを製品開発に活かせる環境があってこそ生み出されたサービスであり、“店舗・営業・開発の三位一体体制”こそが、他社には真似のできない部分であると独自の組織体系に言及された。

新しいマーケットの創造

賀来社長は「我々のサービスは、例えて言うとコンビニのコーヒー販売に似ていて、従来の市場シェアを奪うという考えではなく、新しいマーケットの創造だと思っています」と自社のサービスを分析し、新たな市場の開拓に意欲を覗かせる。その上で「潜在的なニーズはまだまだあると感じています。ここ数年は需要が増加しており、ありがたいことに新店をオープンしてもすぐにお客様が集まり、忙しくなります。この機を逸しないように3年間で65店舗増やし、150店舗まで直営店“キーパーラボ”を増やしていきたいと考えています」と今後の展望を口にした賀来社長。そして実現のためには「人材の確保と教育」が最大の課題だと話す。

この課題を解決するのが、全国16カ所に広がるトレーニングセンターである。キーパーの正しい施工技術を学ぶ場として、年間約50,000人の研修生が学び、検定を行い、1級技術資格者を全国に送り出す役割を担っている。また、キーパーコーティングの技術力を競う技術コンテストやキーパーコーティングとアラカルト(ホイールやウィンドウなどのコーティング)の施工台数をポイントで競うキーパー選手権など、品質を維持するための体制を整えているという。


2007年にキーパープロショップの展開を始め、わずか6年後の2013年には登録店が3000店舗を超え、現在ではガソリンスタンドを始め全国各地で「KeePer PROSHOP」の青い看板を目にするようになったKeePer技研。同社の企業ビジョンは“日本に新しい洗車文化を”。この企業ビジョンを体現し続け、ユーザーニーズに応え続ける同社の更なる躍進に期待をしたい。

【KeePer技研株式会社 社長インタビュー】 “日本に新しい洗車文化を” …急成長を続けるKeePer技研が目指すもの

《カーケアプラス編集部@市川直哉》

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 日産『キックス』受注1万1388台、上級グレードが86%…これからの課題
  2. 初代より軽い? 次期スズキ『アルト』は500kg台が目標
  3. ホンダ『ZR-V』と『シビック』の1万4730台をリコール、座席が保安基準に不適合
  4. 三輪ソーラーEV『スリールオータ』、欧州の型式認定取得…記念モデルを限定30台で国内発売
  5. BYDの軽EV『ラッコ』、発売1週間で741台を販売 東福寺社長「12月末までに1万台に」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  4. ヨコオ、電波暗室を中国・東莞に新設…アンテナ評価を現地完結へ
  5. ジョイフル本田、宇都宮店にソーラーカーポート設置…ホームセンター業界最大級の発電容量1126.4kW
ランキングをもっと見る