鈴木北海道知事、鉄道貨物存続へ向けた協議の重要性を改めて強調…当事者意識の薄さも指摘される 北海道新幹線の並行在来線問題

本州へ直通する千歳線のコンテナ貨物。
本州へ直通する千歳線のコンテナ貨物。全 1 枚

鈴木直道北海道知事は10月7日に開かれた定例会見で、北海道新幹線の並行在来線・函館~長万部間の鉄道貨物存続について記者の質問に答えた。

同区間については、8月31日に開かれた北海道新幹線並行在来線対策協議会の第9回渡島ブロック会議で、沿線自治体(函館市、北斗市、七飯町、鹿部町、森町、八雲町、長万部町)が鉄道存続に厳しい認識を示し、五稜郭~長万部間で運行されている貨物列車の存廃に暗雲が立ち込める事態となっているが、斉藤鉄夫国土交通大臣は9月20日の定例会見で、国、北海道、JR貨物、JR北海道の4者間で貨物列車についての協議を行なう考えを示している。

これについて鈴木知事は、「北海道と本州間の鉄道貨物輸送の維持に向けてしっかりと議論していく、このことが重要だという認識をしております」と述べ、今後、協議の進め方などを国としっかり検討していく考えを示した。

しかし会見では、「最も恩恵を受けるのは北海道民であり北海道経済だと考えると、もっと北海道が主体的に関わるべき」「知事の当事者意識が見えないとか、結構残念な指摘もされている」と間接的に追及を受ける場面もあり、これについては5月に開かれた「北海道交通・物流連携会議」で「鉄道貨物輸送は欠かすことのできないものだと明示させていただいております」と述べるに留めている。

函館~長万部間をめぐっては、函館市が要望している函館~新函館北斗間の旅客存続を含め、2025年を目途に方向性を出すとされているが、鈴木知事はその前倒しや函館~新函館北斗間が第3セクター化された場合の出資の意向などについても踏み込んだ発言を避けており、模様眺め的な慎重姿勢を崩していない。

《佐藤正樹》

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