住友ゴムは10月26日、東京工業大学 石井佳誉教授、理化学研究所 大内宗城客員研究員らと共同で、タイヤ製造におけるゴム加硫法の謎を解明したと発表した。
ゴム加硫法とは、生ゴムに高温・高圧を加え硫黄と化学反応させることで、弾性限界が大きくなる加工のこと。1888年にJ. B. ダンロップが世界で初めて空気入りタイヤを実用化したが、この成功には1839年に発見されたゴム加硫法が大きく寄与している。
ゴムの弾性を生み出す硫黄の架橋構造は加硫工程で形成され、タイヤの基本性能および性能持続性に影響する。硫黄はタイヤゴムを構成する原材料のうち1%程度しか含まないため、硫黄とゴムの結合点の構造はこれまで十分に解明されていなかった。