スピーカーの「アウター化」は究極の装着法!?…キーワードから読み解くカーオーディオ

ドアスピーカーを「アウター化」にて装着したオーディオカーの一例(製作ショップ:ルロワ<愛知県>)。
ドアスピーカーを「アウター化」にて装着したオーディオカーの一例(製作ショップ:ルロワ<愛知県>)。全 6 枚

当連載では、カーオーディオについて調べたときに出くわす難解な専門用語の意味を解説している。当記事が、カーオーディオビギナーの参考になれば幸いだ。さて今回は、「アウター化」というワードに焦点を当ててみる。

【画像全6枚】

◆「アウター化」とは、ドアスピーカーの取り付け様式の名称!

結論から入ろう。「アウター化」とはドアスピーカー(ミッドウーファー)のインストール方法の名称だ。普通、ドアスピーカーはドアの内張りパネル内に収められるが、「アウター化」ではスピーカーの振動板が目に見える位置にくる。つまり、ドアスピーカーの取り付け面(フレーム)がドアパネル面の高さまで立ち上げられる取り付け方のことを指す。

ちなみにこれは、「アウターバッフル」と呼ばれることもある。なお「バッフル」とは、オーディオの世界においては「スピーカーの表側の空間と後ろ側の空間とを隔てる板」を意味する。または広義には、「スピーカーの取り付け面」のことを指す。なのでカーオーディオでは、ドアスピーカーの土台となるパーツのことが「インナーバッフル」と呼ばれている。

ただし「インナーバッフル」は見た目的にはリング状になっていて、板というほど面積が広くない。ましてや前側の空間と後ろ側の空間とを隔てる役割は到底負えない。しかし「取り付け面」であることは事実だ。そしてドアの内張りパネル内に収まるものであるので、「インナーバッフル」という名称が付けられている。

ドアスピーカーを「アウター化」にて装着したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。ドアスピーカーを「アウター化」にて装着したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。

◆「アウター化」には様式違いがある!?

対して「アウターバッフル」は、ある程度面積のある板である場合が多い。ドアの内張りパネル面に一体化させる場合と別体となっている場合とがあるが、スピーカーの取り付け面となる板をある程度大きく作り、それをドアパネルとジョイントさせた上でそこにドアスピーカーを取り付ける。こうして「アウター化」されるのが「アウターバッフル」だ。

なお、板が使われない場合もある。「インナーバッフル」を厚く作りドアスピーカーを内張りパネル面の高さまで立ち上げるが(ここまでは「アウターバッフル」も同様)、スピーカーの取り付け面にボードは用いずに仕上げられることもある。そうであればそれは本来、「アウターバッフル」とは呼べない。

というわけで「アウター化」とは、バッフルボードを使う場合と使わない場合の両方を指す。板を伴う伴わないに関係なく、ドアスピーカーがパネル面まで立ち上げられていてスピーカーの振動板が見えるようにして取り付けられていれば、それは「アウター化」だ。そしてさらに取り付け面にボードが組み込まれていればそれは「アウターバッフル」とも呼べる。

ちなみに、ボードを用いて仕上げた方が音的には有利だ。よりがっちりとスピーカーを固定でき、内張りパネルの強度も上がるのでパネルが共振しにくくなる。ただし、ボードを用いない場合と比べて手間が多くかかるのでコストもかかりがちだ。

ドアスピーカーを「アウター化」にて装着したオーディオカーの一例(製作ショップ:M.E.I.<広島県>)。ドアスピーカーを「アウター化」にて装着したオーディオカーの一例(製作ショップ:M.E.I.<広島県>)。

◆「アウター化」を実行すれば、スピーカーの性能をさらに引き出せる!

さて、どちらにせよ「アウター化」は音に効く。もちろん「インナーバッフル」にてドアスピーカーを装着する場合でも、「カーオーディオ・プロショップ」はそのスピーカーの性能を最大限引き出せるようにさまざまな工夫を盛り込むが、「アウター化」にて取り付ければさらに音が良くなる。

そうである最大のポイントは、「音がダイレクトに車室内に放出されるから」だ。対して「インナーバッフル」にて取り付けた場合には、音情報が多少なりともドアパネル内に回り込む。つまり、ごく僅かであったとしても情報のロスが起きるのだ。それが起きるか起きないかの違いは小さくないのだ。

とはいえ「アウター化」は手間がかかるのでコストもかかる。さらにいうと、ドアの内張りパネルをカットすることになるので、車両をリセールに出そうとするときにも費用がかかる。純正状態に戻すにはドアパネルを買い直すしかないからだ。

しかし、ある程度高級なスピーカーを使う場合には特に、そのスピーカーの性能を十二分に引き出せないともったいない。なので高級なスピーカーが用いられる場合には「アウター化」が実行されることは多い。音にこだわろうとするならば、実行すべきは「アウター化」だ。

今回は以上だ。次回以降もカーオーディオの世界で使われる専門用語の解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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