【シトロエン C5 X 新型試乗】バブル時代を謳歌した女性にはどう映るのか…岩貞るみこ

「バブル時代を謳歌した女性にはどう映るのか」

沼にはまりそうなほどうっとりする乗り心地

結論。

シトロエン C5 X
シトロエン C5 X全 16 枚

「バブル時代を謳歌した女性にはどう映るのか」

今回のワンポイント確認は「シトロエンのフラッグシップは、バブル時代を謳歌した女性にはどう映るのか」である。

【画像全16枚】

フラッグシップ=旗艦。司令官が乗る旗を掲げた船のことで、ブランドに於いては全体をけん引していく物や店などにつけられる。シトロエンに於いては『C5 X』である。全長4805mmののびやかなボディ。顔つきは独特で、どこがヘッドライトなのか一瞬、探してしまう自由なデザイン性が心を躍らせる。

興味深いのは、ドイツや日本の旗艦機種は、コンサバに4ドアセダンを貫いているのに対し、後ろのガラスごと開くハッチバックタイプだということだ。この時点ですでに、ほかと比べることをよしとせず、ユーザー一人ひとりに対して感性に訴える真っ向勝負の道を選んでいる。もうこれだけで、女性が、過去に男性が長いことかけて築いてきた評価基準にこだわることなく選ぶには十分である。

沼にはまりそうなほどうっとりする乗り心地

C5 Xのよさとして筆頭に挙げられるのは、沼にはまりそうなほどうっとりする乗り心地である。走らせているときに、ある種の浮遊感が身を包む。

ずっと昔から、シトロエンのふわりとした乗り心地にはファンが多い。ハイドロニューマチック・サスペンションが生み出す業だ。今回はそれを受け継いだプログレッシブ・ハイドローリック・クッションと命名されたサスペンションが採用されており、ほかのクルマたちとなにが違うって、路面の凹凸やうねりの吸収と開放の仕方がまるで違う。ゆったりと水の上を走っているような、それでいて路面の情報は的確に伝わってくる信頼感。高速道路をふわりふわりと走らせていると、特別なおもてなしを受けているような満たされた気分になってくる。

これぞシトロエンの真骨頂。オートルート(フランスの高速道路)を走破し、石畳の旧道を進み、あちこちにあるラウンドアバウトを素早く、かつ、しなやかに駆け抜けるために必要な技術といえる。

インテリアの大人な雰囲気も、女ゴコロを昂らせるし、ちょっと小さく感じるステアリングも、ほどよい緊張感をもたらしてくれる。

結論。

「シトロエンのフラッグシップは、バブル時代を謳歌した女性にはどう映るのか」は、相変わらず存在する男性の価値観を、それってなんだっけ?と、優しくいなしながら、ふわふわと心地よく目的にまで連れて行ってくれる魔法の絨毯に映ったのだった。

★5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『カローラスポーツ』次期型はどうなる? 5ドアハッチバックを残す理由
  2. トヨタ『ノア/ヴォクシー』次期型、予想CGだけではわからない…9月のスクープ記事ベスト5
  3. マツダと『頭文字D』が初の公式コラボ、FC&FD『RX-7』モデルカー2台セット発売へ…10月3日
  4. バッテリーは交換前にまだできることがある? 補充電と劣化チェックで冬のトラブル対策 ~Weeklyメンテナンス~
  5. トヨタ『C-HR』、「GRスポーツ」に新色オニキスグレーマットと20インチホイール採用…欧州発売10周年記念
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  3. TSMC第二工場隣接地で半導体クラスター支援プロジェクト、熊本で「NEX.PT」始動…永井運送
  4. 【ホンダ スーパーワン】CMFで“刺激”表現、『N-ONE e:』との同時開発だからこそできた差別化とは
  5. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
ランキングをもっと見る