[カーオーディオ DIY講座]「インナーバッフル」の使用はマスト!?

市販「インナーバッフル」の一例(カロッツェリア・UD-K5シリーズ)。
市販「インナーバッフル」の一例(カロッツェリア・UD-K5シリーズ)。全 2 枚

カーオーディオユニットを自分で装着することに興味を持っているドライバー諸氏に向けて、そのやり方を解説している当コーナー。まずはスピーカー交換に関する手順やコツを紹介している。今回は、「インナーバッフル」について説明していく。

さて前回の記事の中で、ドアスピーカーの取り付けには「インナーバッフル」が必要となることについて軽く触れた。ところでこれは一体何なのかというと…。

ひと言でいうならこれは、「ドアスピーカー(ミッドウーファー)を取り付ける際の土台となるパーツ」だ。そしてドアスピーカーを取り付ける際には、なんらかの「インナーバッフル」を必ず使用するべきだ。

そうである理由は、主には4つある。まず1つ目は、「スピーカーを固定するためのネジを受ける必要があるから」だ。純正スピーカーを固定してあったネジ穴の位置とスピーカーのフレームに開けられているネジ穴の位置が合致することはほとんどない。なので、スピーカーを鉄板に直付けしようとすれば鉄板にネジ穴を開けなければならなくなる。しかし「インナーバッフル」を用いれば、この表面上のどこでもネジを受けられる。

使用がマストである2つ目の理由は、「スピーカーの足場を固める必要があるから」だ。クルマのドア内部の鉄板は案外薄く、そして案外軟弱だ。で、もしもそこにスピーカーを直付けすると、スピーカーの足場が安定せず振動板を動かそうとする力が多少なりともロスしてしまう。結果、スピーカーから発せられるべき情報量が減ってしまうのだ。

理由の3つ目は、「ドアの鉄板の共振を抑制したいから」だ。ドアの鉄板はスピーカーの振動板を動かそうとするエネルギーやスピーカーの裏側から発せられる音エネルギーにより簡単に共振し、異音を発する。そしてその異音はスピーカーから放たれる音を濁す。でも「インナーバッフル」を使用すれば、鉄板を補強する効果を発揮してくれるので共振の抑制が可能となるのだ。

そしてこれを使うべき理由の4つ目は、「スピーカーを立ち上げられるから」だ。もしも鉄板にスピーカーを直付けすると、スピーカーの取り付け面からドア内部に降りてくる窓ガラスまでの距離が短くなり、スピーカーとガラスが干渉しやすくなる。しかし「インナーバッフル」を用いればスピーカーをある程度起こせるので、窓ガラスまでのクリアランスを稼げるのだ。

今回は以上だ。次回以降も、スピーカーの取り付け方に関する情報をお伝えしていく。お楽しみに。

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
  2. ホンダが新型軽EV『N-ONE e:』を発売、航続295km、価格は269万9400円から
  3. 「ほぼモデルチェンジ並み」フロントマスクが大胆チェンジ! 新型レクサス『IS』が話題に
  4. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  5. フェラーリ『テスタロッサ』復活、新世代電動スーパーカーは1050馬力
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る