【トヨタ プリウス 新型】パワープラントは3車類、PHEVはHVより強力

トヨタ・プリウスPHEV
トヨタ・プリウスPHEV全 8 枚

トヨタ自動車が11月16日にプロトタイプを公開した、Cセグメントクラスのハイブリッド専用モデル、第5世代『プリウス』。注目のハイブリッドパワートレインは1997年に第1世代モデルが登場してから初めて1.8リットル、2リットルの2つの排気量のエンジンが用意され、合成最高出力も3種類となることが明らかにされた。

◆最強仕様PHEV、0-100km/h加速は6秒台

シリーズ中、最も合成出力値が高いのは2.0リットルエンジンのみとの組み合わせとなるPHEV(プラグインハイブリッド)モデルで、ピーク出力は164kW(223ps)。もちろんプリウス史上最強である。0-100km/h加速タイムの公称値は6.7秒だが、電動車で164kWもの出力があるのだからオンロードでもそのくらいのタイムは十分に出せるだろう。

大量のバッテリーを積むPHEVはバッテリーから強力な電力を受け取ることができるため、通常のハイブリッドカー(HEV)に比べてパワー面では有利。第4世代プリウスでも開発チームの中にはせっかくのPHEVなのだから高出力仕様にしたいと考えるエンジニアが少なからずいたが、プラグインハイブリッドカーがハイブリッド燃費で通常のハイブリッドカーに負けてはいけないという考えが上層部の間で根強く、実現しなかった。PHEVが通常のHEVより高性能になったのはSUV『RAV4』が最初で、プリウスはそれに続く第2弾となる。

◆燃費志向ユーザーは1.8HEV

非プラグインのハイブリッドは1.8リットルエンジン版と2リットルエンジン版の2本立て。1.8リットル版はおそらく第4世代の改良型で、従来からの燃費志向のユーザーを取り込む。2リットル版は最高出力144kW(トヨタは193psと併記しているが、196psの計算間違いであろう)と、現在海外版の『カローラ2.0ハイブリッド』の132kWからさらなるパワーアップが図られている。この2リットル版も0-100km/h加速8秒切りが期待できる。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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