BMWの軽量版「CSL」が20年ぶり復活、M4 ベースで…エッセンモーターショー2022出展へ

ニュルブルクリンク北コースのラップタイムはBMWの市販車で最速

カーボンファイバー製の専用外装パーツ

レーシングカーのノウハウを生かして合計175kg軽量化

BMW M4 CSL
BMW M4 CSL全 10 枚

BMWは12月1日、ドイツで12月3日に開幕するエッセンモーターショー2022に、『M4 CSL』(BMW M4 CSL)を出展すると発表した。

写真:BMW M4 CSL

◆ニュル北コースのラップはBMW市販車で最速

「CSL」とは、「Coupe(またはCompetition) Sport Lightweigh」の略。BMW Mの2ドアクーペの頂点に位置するモデルだ。CSLが用意されたのは、2004年の『M3 CSLクーペ』が最後だった。M4 CSLは、およそ20年ぶりのCSL復活となる。M4 CSLは、新型『M4クーペ』をベースに、軽量化を図るなどしたさらなる高性能モデルで、世界限定1000台を生産する計画だ。

直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンは、ターボのブースト圧を1.7バールから2.1バールに引き上げるなどのチューニングを受けた。この結果、最大出力は新型『M4コンペティション・クーペ』に対して、40hpプラスの550hp/6250rpmに高められた。最大トルクは66.3kgmに据え置かれたが、2750~5950rpmのより幅広い領域で引き出される設定とした。

トランスミッションは「ドライブロジック」を搭載した8速「Mステップトロニック」を組み合わせる。動力性能は、0~100km/h加速が0.2秒短縮され、3.7秒に。最高速は、290km/hから307km/hに引き上げられている。また、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおけるラップタイムは、7分20秒2。BMWの市販モデルとしては、最速になるという。

◆カーボンファイバー製の専用外装パーツ

ボディは、標準で専用の「フローズン・ブルックリン・グレイメタリック」で塗装される。このボディカラーは、剥き出しのカーボンファイバーと赤いアクセントにより、さらなるスポーツ性を表現した。アルピンホワイトソリッドとサファイアブラックメタリックのボディカラーも選択できる。

カーボンファイバー製パーツは、ボンネットの2つのエアスクープなどに使用された。ボディカラーと異なるカーボンファイバーの素材色が、赤いアクセントで強調されている。さらに、赤いアクセントが、CFRP製ルーフの2つのフィン、サイドシル、黒いエンブレム、フロントバンパーのCFRP製スプリッターとエアカーテンインサートにも添えられている。

オプションで、「BMWレーザーライト」ヘッドライトが選択できる。ドアロックを解除した時のウェルカムモードと、ヘッドライトをオンにした時に、BMWレーザーライトは黄色で点灯し、GTレーシングカーを連想させる仕上げとした今後のBMWに順次採用される技術が、先行装備されている。そのひとつが、最新のLEDテールランプだ。ガラスカバーには複雑な光の糸が織り込まれており、レーザー技術を使用して照らされる。これにより、夜間に遠くからでも認識できる特徴的な光が形成されるという。

◆レーシングカーのノウハウを生かして合計175kg軽量化

M4 CSLでは、レーシングカーのノウハウを生かして、軽量化に取り組んだ。後席を取り外して2シーター化することで、21kg軽量化。「Mカーボンフルバケットシート」は、新型M4コンペティション・クーペに装着されている標準シートと比較して、24kg軽い。

Mカーボンセラミックブレーキや専用アルミホイールなど、シャシーの変更によりマイナス21kg。遮音材を減らし、軽量の断熱材を使用することでマイナス15kg。ベース車両のCFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)製ルーフに加えて、ボンネットやトランクリッド、センターコンソールにもCFRPを使用してマイナス11kgとした。

さらに、チタン製サイレンサーでマイナス4kg。キドニーグリル、テールライト、フロアマット、オートエアコンなどの細部の変更により、マイナス4kgの軽量化を図った。トータルで軽量化は175kgに及び、車両重量は1625kgに抑えられている。

《森脇稔》

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