大阪駅の「うめきた新駅」におおさか東線が乗入れ…開業前に見学会や線路切換工事も

建設中の「うめきた新駅」ホーム。
建設中の「うめきた新駅」ホーム。全 9 枚

JR西日本は12月9日、大阪駅の北側に設けられる「うめきた新駅」開業後のダイヤなどを発表した。

うめきた新駅を含む「うめきたエリア」は、東海道本線貨物支線(梅田貨物線)の貨物駅機能が吹田貨物ターミナル(大阪府吹田市・摂津市)へ移転したことにより、2013年3月に廃止された梅田貨物駅(大阪市北区)の跡地約24haを2期に分けて再開発するもので、東側約7haの「うめきた1期地区」は2013年4月に整備を完了。隣接する約17haの「うめきた2期地区」は2027年に整備を完了する予定だが、その前段として、京都・新大阪方面から特急『はるか』や『くろしお』が通過する梅田貨物線の大半が地下化され、2023年春にはうめきた新駅が開業する運びとなっている。

「うめきた新駅」の位置。「うめきた新駅」の位置。

地下化区間は、大阪市北区豊崎6丁目から同福島区福島7丁目にかけての約2.4kmで、開通後は西梅田1番踏切が撤去され、兵庫県西宮市へ通じる国道43号(中国街道)上と大阪府能勢町へ通じる国道173号(能勢街道)上の高さ制限が解消される。

梅田貨物線地下化の概要。地下線の出入口で線路切換工事が行なわれる。梅田貨物線地下化の概要。地下線の出入口で線路切換工事が行なわれる。

うめきた新駅は大阪駅の西側エリアと改札内の連絡通路で結ばれ、それぞれの改札口は「うめきた地下口」「西口」に。開業後は、1日あたり関空特急『はるか』が30往復、紀勢特急『くろしお』が18往復停車するようになり、大阪~関西空港間の到達時間は20分、大阪~和歌山間の到達時間は33分短縮される。これにより『くろしお』の一部で実施されていた西九条駅(大阪市此花区)停車は終了する。

大阪駅の西側エリアとうめきたエリアを結ぶ改札内連絡通路の概要。大阪駅の西側エリアとうめきたエリアを結ぶ改札内連絡通路の概要。

また、新大阪~久宝寺間で運行されているおおさか東線の列車も71往復(そのうち直通快速4往復)が乗り入れ、南吹田・JR淡路・城北公園通・JR野江の各駅から大阪駅への到達時間が4分程度短縮される。

うめきた新駅をめぐる列車の運行系統。関空や和歌山方面の列車、おおさか東線の列車が乗り入れる。うめきた新駅をめぐる列車の運行系統。関空や和歌山方面の列車、おおさか東線の列車が乗り入れる。

このうち新大阪~奈良間で運行されている直通快速は新たにJR淡路駅(大阪市東淀川区)にも停車し、7両編成の207系や321系が撤退。8両化された221系に置き換えられる。

うめきた新駅開業後のおおさか東線。うめきた新駅開業後のおおさか東線。

なお、うめきた新駅の開業に伴ない、2023年2月5日12時30分~16時には新駅を見学する「うめきた地下探検」が開催される。

135人を15人ずつ9グループに分けて行なわれ、1グループの見学時間は90分。申込みは12月12日12時から12月29日23時59分までJR西日本の公式アプリ「WESTER」で受け付ける。当選した場合、2023年1月16日以降に順次、メールで通知される。

さらに、2023年2月11日夜間~2月13日早朝には線路切換工事が新大阪~西九条間の2か所で行なわれ、2023年2月12日は特急『はるか』の全列車・全区間が終日運休となり、特急『くろしお』は終日、天王寺以南での運行となる。これに伴なう振替輸送や代行輸送は実施されない。

線路切換工事とそれに伴なう列車運休計画の概要。線路切換工事とそれに伴なう列車運休計画の概要。

道路規制も実施され、2023年2月11日22時から2月13日6時までは、大阪府道41号線(なにわ筋)の大阪市福島区福島6丁目から同5丁目まで(浄正橋踏切付近)が通行止めとなる。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  4. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る