名鉄の知立駅、名古屋本線上りが高架化…最終的にはホームを重層化 2023年3月21日

高架化工事が進む知立駅付近。
高架化工事が進む知立駅付近。全 8 枚

名古屋鉄道(名鉄)は12月13日、知立(ちりゅう)駅(愛知県知立市)の名古屋本線上り線を2023年3月21日に高架に切り替えると発表した。

完全高架化後の知立駅のイメージ。完全高架化後の知立駅のイメージ。

豊橋~名鉄岐阜間の名古屋本線と猿投(さなげ)~碧南(へきなん)間の三河線が交わる知立駅は、長い間、周辺が鉄道により分断され、名古屋本線と三河線が接した駅東側の踏切は朝夕ラッシュ時に「開かずの踏切」になるほどのネックだった。

そこで知立市では2010年から知立駅付近の連続立体化事業を進めており、今回はその一環として、仮線となっている名古屋本線上り6番線(豊橋方面)が、3階建て新駅の2階北側に位置する8番線へ移設される。

愛知県知立市の連続立体化事業エリア。愛知県知立市の連続立体化事業エリア。名古屋本線上り線移設の概要。名古屋本線上り線移設の概要。名古屋本線上り線移設の平面概要。名古屋本線上り線移設の平面概要。

知立市の計画によると、その後は名古屋本線の下り線(名鉄名古屋方面)も2階へ移設され、最終的には名古屋本線は2面4線となる。さらに三河線が3階へ移設され、こちらも2面4線に。ホームが重層化される。

知立駅高架化のプロセス。今回の名古屋本線下り線移設はSTEP4の一環となる。知立駅高架化のプロセス。今回の名古屋本線下り線移設はSTEP4の一環となる。知立駅高架化の断面図。知立駅高架化の断面図。

知立市の連続立体化事業は2028年度まで実施される計画だが、関連して三河線の三河知立駅も2023年度に現在地から高架エリアを外れた北東約900mの位置に移設される。

三河知立駅の移設概要。三河知立駅の移設概要。

三河知立駅はもともと、名鉄三河線の前身である三河鉄道が1915年10月に刈谷から知立へ伸びた際に開業した初代の知立駅で、1923年4月に名鉄名古屋本線の前身である愛知電気鉄道が知立方面に伸びると、初代・知立駅の南西に新知立駅を開設。1941年6月に三河鉄道と愛知電気鉄道が合併し名古屋鉄道になると双方とも2代目の知立駅となったが、1959年4月、名古屋本線と三河線との乗入れを考慮して2代目知立駅が現・知立駅の位置に新設されると、三河線の駅は三河知立、名古屋本線の駅は東知立に改称された。

東知立駅は1968年1月に廃止されたが、残る三河知立駅は現・知立駅に至近のため、高架化計画を受け駅配置のバランスや建設費が総合的に勘案され、移設されることになった。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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