BYDが『ATTO 3』500台をマレーシアに輸出、間もなくの日本展開を占うものに?

上海港からマレーシアに出荷されるBYD『ATTO3』
上海港からマレーシアに出荷されるBYD『ATTO3』全 4 枚

中国民間OEM最大手のBYDは1月11日、コンパクトSU EV『ATTO 3(アットスリー)』(中国名は『元 PLUS』)500台を上海港からマレーシアに向けて発送したと発表。到着次第、現地ユーザーへの納車作業を進める。

マレーシアでATTO 3を発表して以来、1ヶ月足らずで500台の輸出を達成。「国際基準を大幅に超越したこのスピードこそが、BYDの強靭な生産ラインによる供給能力を示すものであり、当地の市場ニーズをさらに刺激していくことになる」と自賛した。

日本でも2023年1月31日から販売されるATTO 3。一足先に進むマレーシアの状況を紹介することで、日本でのATTO 3展開を占う。

マレーシアに可能性を見出す、市場開拓へ本腰

まずBYDは、その強みとして、自社の生産能力以外で、上海港の機敏さを挙げる。それによれば、上海税関は利便性高く、スピード感あふれる通関措置を講じているとし、自動車輸出の検収遅延ゼロを確保、中国製造自動車の利便性高い通関をサポートし、その国際市場競争力を高めている、とした。自社のみならず、中国自動車輸出が急増する背景を丁寧に説明した形だ。

中国の自動車輸出台数

一方で東南アジアについて、世界で最も発展の潜在力がある新エネルギー車(NEV)市場の一つと位置付け、「その中でもマレーシアは重要な経済体だ」と指摘。NEVの販売台数は急速に伸びており、現地政府もNEVに対する徴税を減免、積極的にグリーン低炭素モビリティを支援している、とした。

マレーシアでは2025年の前までに、1万か所のNEV用充電スポットを整備する計画で、今後NEV販売を刺激する各種政策も用意しているという。今後のマレーシアにおけるNEV市場の構図は変化が発生、市場予測は上向きになる、と分析している。


《有田直矢@インサイツ》

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