3億円オーバー!? フェラーリF40のクリーンな、だが強烈なカスタム:リバティウォーク…東京オートサロン2023

リバティウォーク フェラーリ F40
リバティウォーク フェラーリ F40全 19 枚

東京オートサロン2023で最大級の注目を集めたのが、リバティウォークフェラーリ『F40』だった。アンベールされるとワイドボディ化されたF40は「LB-WORKSフェラーリF40」と名付けられ、そのフォルムに多くの来場者から驚きの声が上がった。

◆超高級車でも“LBWKらしさ全開”のワイドボディ仕様に

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リバティウォークのカスタム手法は超高級車となっているフェラーリF40も例外では無かった。単純にかっこいいクルマに乗りたい=ワイド化という構図が成り立つ現在のリバティウォーク。F40にもその手法が採用され、大胆にボディをカット+ブリスターフェンダー化を実施することになった。

そもそもF40を選んだのは加藤代表の強い思い入れからだったという。かつてF40に乗っていた加藤氏だったが、いつしか手放してしまった。しかし「今思い出してもあのクルマは良かった」「もう一度F40に乗りたい」と長年思い続けてきたのだとか。年々高騰するF40の相場に敏感に反応し、満を持しての車両導入となった。

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しかし、リバティウォーク流のクルマいじりはF40であろうが遠慮は無し。F40のLM仕様をオマージュしたカスタムを基本としながらも、リバティウォークらしさを前面に押し出すことにした。その中でもF40への敬意は決して忘れなかったという。やり過ぎてしまってF40が持つ本来の良さを消してしまうのでは本末転倒、カッコ良さの追求はF40だからこそ特に難しい点だったという。

その結果、リバティウォークの開発陣がたどり着いた製作コンセプトがフェラーリのストックが持つ“らしさ”と、リバティウォークならではの“らしさ”をバランスさせることだった。具体的には「LMってカッコいいよね」「でもビス止めのフェンダーは欲しいよね」といったミックスがこのカスタムに見て取れるのだ。

◆ノーマルのバランスとカッコよさも尊重した“引き算”の美学

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その最大のポイントになるのはフロントからサイドに掛けてのフォルムだ。フロントにはオーバーフェンダーをあえて装着していない。開発陣の中では何度も議論され実際にフロントフェンダーも製作している。しかし幾度に渡りデザインを検討して最終的にはフロントにはオーバーフェンダーレスを決断したのだった。

さらにサイドステップの下部のディフューザーもレス。フロントのアンダーディフューザーがあるのに対してサイドのボトムラインを通さないのはセオリーに反するのでは? と思ってしまうがバランス&カッコ良さを優先させた結果がこれなのだ。

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サイドのボトム面を下げたくないというのがひとつの理由。あえてディフューザーを取り付けない選択をできるのもリバティウォークの自由な発想故で、事実仕上がったスタイリングを見るとその選択が正解であったことが理解できるだろう。

しかしリアにはビス止めのオーバーフェンダーをしっかりと装備。ボディカットを伴う作業で、ベースがF40と言うことからもそのインパクトは最大級だ。ボディサイド後方のスリットデザインを隠すオーバーフェンダーに、凹形状を設けて純正ボディとのつながりを感じさせる工夫など細部の作り込みも入念。派手なだけのビス止めオーバーフェンダーでは無いことは一目瞭然だ。

◆自由な発想がLBWK流、LMをオマージュしたディティールにも注目

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フロントカウルもLMのパーツをベースに開発されたもの。カウルトップの両サイドにある5本のスリットは、LMではフチに立ち上げのある形状だったものをフラットな長穴にしているのもこだわり。カウルのデザインバランスを考えてカッコ良いを選択した結果だ。

タイヤにはトーヨータイヤのR888Rを選択、ホワイトレターを追加してレーシーな仕上がり。足もとにレーシングイメージを出すのもLMをオマージュしたカスタムとしては当然の成り行きだった。

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1つ1つのカスタムに思いがこもったリバティウォークのF40。加藤代表が「自分が好きなクルマを好きにカスタムしたい」という具現化したのがこのカスタムなのだ。リバティウォークらしい自由な発想で完成したF40。オートサロンの最大級の注目を集めたカスタムであることがそのスピリッツからも理解できる。

《土田康弘》

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