セカンドカーは傾向を変えて…日産 キックス 後編[インストール・レビュー]

セカンドカーは傾向を変えて…日産 キックス 後編[インストール・レビュー]
セカンドカーは傾向を変えて…日産 キックス 後編[インストール・レビュー]全 9 枚

セカンドカーの日産キックス』にメインカートは異なるサウンドの方向性でオーディオをインストールした伊藤さん。フロントスピーカーに選んだのはロックフォードのT5。元気いっぱいのサウンドを栃木県のlc sound factoryに手によって再現することに成功する。

◆スペース効率を考慮したインストールで
フロントには2ウェイスピーカーをチョイス

コクピットは純正イメージを守ったシンプルなデザインでまとめられている。グレー系のシックなカラーリングで各部を仕上げらる。コクピットは純正イメージを守ったシンプルなデザインでまとめられている。グレー系のシックなカラーリングで各部を仕上げらる。
アウターバッフルは純正のドアパネル形状を尊重したデザイン。音響的には最適な作り込みとデザインを両立させた。アウターバッフルは純正のドアパネル形状を尊重したデザイン。音響的には最適な作り込みとデザインを両立させた。ロックフォード好きの伊藤さんはフロントに2ウェイユニットを選ぶ際に真っ先に好捕に挙がったのがこのT5だった。ロックフォード好きの伊藤さんはフロントに2ウェイユニットを選ぶ際に真っ先に好捕に挙がったのがこのT5だった。

軽カーという限られたスペースをできる限り有効活用して高音質なオーディオをインストールすることをテーマにした伊藤さん。ユニット選びやシステムに精通するベテランユーザーだけに、サウンド構築のために、さまざまなアイデアを込めることになる。

前編で紹介したラゲッジへのバスレフエンクロージャーへの小径サブウーファー(6.5インチ)×2発のインストールはその一例。さらにフロントスピーカーのチョイスでは取り付けスペースの問題からあえて3ウェイではなく2ウェイセパレートをセレクト、シンプルシステムで良い音を再現することを目指す。そこで選んだユニットはロックフォードのハイエンドモデルであるT5(T5652-S)。そもそもロックフォードが好きだったオーナーは2ウェイスピーカーの中でも好みのサウンドであることからT5を選ぶ。これまでも数々のブランドのスピーカーを経験してきたオーナーだけに、好みのサウンドを見極める力は確かなものだった。

ミッドバスはドアにアウターバッフルで取り付けられる。純正ドア形状を尊重しつつバッフル面を広い範囲でワンオフ。T5の象徴的なカッパーのフェイズブラグを主張するようにインストールされた姿はデザイン的にも美しい。純正ドアのラインは崩さずに取り付けられているのでインテリアとのマッチングも絶好の仕上がり。

◆メインカーとは異なる音の傾向を注入
元気でノリの良いサウンドでサウンドを差別化

トゥイーターの取り付けはAピラーへのビルトイン設置。シンプルな取り付けだがサウンド面でのこだわりは満載。トゥイーターの取り付けはAピラーへのビルトイン設置。シンプルな取り付けだがサウンド面でのこだわりは満載。ダークグレーの生地で仕上げられたピラーは純正インテリアともマッチしてつながりの良いデザインとなった。ダークグレーの生地で仕上げられたピラーは純正インテリアともマッチしてつながりの良いデザインとなった。

ツイーターの取り付けはAピラーへのビルトイン取り付けを実施。比較的ピラーの根本近くにツイーターをセットするレイアウトで音像定位を的確にコントロールしている。ツイーター周辺をわずかに盛り上げる造形で角度付けもしっかり施しつつ、ピラー形状を過度に変形させること無く非常にシンプルにデザインをまとめ上げているのもスマート。ダークグレーの生地を使った仕上げもシンプルでグレーのダッシュパネル&ドアパネルとのマッチングも考えられたコーディネートとなった。

ところでT5をサウンドの要と考えたオーナー。今回狙った音の方向性は元気でノリの良いサウンドであり、なおかつ“しっとり聴かせる”音の傾向も兼ね備える音を目指した。実はこのコンセプトはもう一台のオーディオカーであるメインカーの傾向とは大きく異なる。それは2台の愛車に対して同じ音の傾向を求めず、あえてクルマごとに違う音の傾向を持たせることが狙いだった。

2台のオーディオカーを持つ場合、ついつい同テイストの音を求めてしまうが、それだとクオリティの高いクルマにばかり乗ってしまうことになりがち。それではせっかくのセカンドカーが生きてこない。そのためメインカートは異なるセカンドカーならではの音作りを込めることでクルマの乗り分けにもつながると考えたのだ。このあたりの一歩引いてオーディシステムや音作りを見られる余裕もベテランオーナーらしい考え方と言えるだろう。

◆車載ヘッドユニットに加えてDAPやスマホなど
多彩なソースユニットに対応するシステムを構築

ヘッドユニットには2DIサイズのFH-9300DVSをチョイス。車載機の操作性の良さに加え再生能力の高さもセレクトの決め手。ヘッドユニットには2DIサイズのFH-9300DVSをチョイス。車載機の操作性の良さに加え再生能力の高さもセレクトの決め手。音楽プレイヤーとしてはDAPやスマホなど、手持ちのプレイヤーをすべて車内で利用できる環境を作った。音楽プレイヤーとしてはDAPやスマホなど、手持ちのプレイヤーをすべて車内で利用できる環境を作った。ベテランユーザーの伊藤さんはメインでオーディオを楽しむクルマを別に所有。それぞれの音の傾向の違いを楽しんでいる。ベテランユーザーの伊藤さんはメインでオーディオを楽しむクルマを別に所有。それぞれの音の傾向の違いを楽しんでいる。

ソースユニットに用いるのはカロッツェリアのFH-9300DVS。2DINサイズのヘッドユニットで再生能力の高さやメディア再生対応力の幅広さが魅力のユニット。さらにDAPやスマホも並行して用いることで、手軽に多彩なオーディオソースを車内で活用する。

スマホなどのUSB入力はオーディオテクニカのDAコンバーターであるAT-HRD1で変換しDSPに入力するシステムとしている。汎用的でほとんどの音楽プレーヤーを用いることができるのもこのシステムの魅力と言えるだろう。手軽に通勤に使うセカンドカーとして、スマホをはじめとしたさまざまな音源を楽しめるのはオーナーとしても外せないポイントだったようだ。

出勤する際に「気持ちを上げていけるように」との思いからオーディオインストールを開始したセカンドカーのキックス。メインで使っているオーディオカーとは異なる元気サウンドを極めるシステム&チューニングを施し、気分を乗せてくれるサウンドを堪能できるクルマへと仕上がった。今後はインストール面のグレードアップも含めて、さらなる進化を目指していく予定。通勤車の可能性をますます拡げるチャレンジは続いていく。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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