緊急時に衝突を回避するため、自動でハンドルの操作または支援する衝突回避横方向制御システムに関する日本発の国際標準が発行した。経済産業省が3月1日に発行した。
標準化によって、衝突回避横方向制御システムを搭載した自動車が普及し、交通事故の減少につながることが期待されるほか、交通事故に起因する渋滞が減少、省エネルギーにつながることも期待されるという。
国際標準となった衝突回避横方向制御システムは、衝突危機のある場面で、システムが自動的にハンドル操作回避を行うケースと、ドライバーが警報にて衝突危険に気付き、ハンドル操作を行ってからシステムがハンドル操作回避を支援する2種類について。
発行した国際標準ISO23375では、両システムでも対応できるよう、それぞれの衝突回避を行う際、対象障害物の設定、作動速度の条件、システムの状態通知、回避要件や、試験手順、試験環境・コース条件、ダミーターゲットの設置法、合否判定基準などを規定した。
システムはハンドルを制御するため、誤作動や二次衝突を防ぐための高い信頼性が求められる。日本の複数の部品メーカーは、高い信頼性を担保するために欠かせない高性能なカメラやレーダー、車載コンピューター、電動パワーステアリングなどの供給が可能で、日本の自動車メーカーもこれらの機能を構築できる技術力を持つ。