「電源強化アイテム」が使われるのはなぜ?…キーワードから読み解くカーオーディオ

「キャパシター」がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(写真左に搭載されている筒型のユニットが「キャパシター」。製作ショップ:ジパング<鳥取県>)。
「キャパシター」がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(写真左に搭載されている筒型のユニットが「キャパシター」。製作ショップ:ジパング<鳥取県>)。全 5 枚

とかく専門用語が使われる頻度が高いカーオーディオ。そしてそれらの存在が、ビギナーを惑わすこととなる。当連載はその解消を目指し、専門用語の意味を1つ1つ解説している。現在は、「アクセサリー」に関連した用語にスポットライトを当てている。

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◆「電源強化」とは、「より安定的に電源確保を行えるようにすること」!

今回は、「電源強化」について説明していく。まず、この言葉の意味から説明しよう。当ワードは、「より強力に、より安定的に電源確保を行えるようにすること」という意味を持つ。で、これは、電気を多く必要とするユニットに対して行われることとなる。そうすることで、音が良くなる。

具体的には、「外部パワーアンプ」、「パワードサブウーファー」、これらには何らかの「電源強化策」が施されることが多い。また「メインユニット」の「内蔵パワーアンプ」にて音楽が聴かれている場合にも、音質を上げようとするときには何らかの「電源強化策」が行われることも少なくない。

なお前回、「パワーケーブル」について解説する中で「バッ直」という配線方法の説明をしたが、つまりはこれも1つの「電源強化策」だ。車両のメインバッテリーから直接プラス電源を引き込むという電源配線法を実行することで、より安定的に電気を供給できるようになる。ただし「外部パワーアンプ」や「パワードサブウーファー」を使う場合には、「バッ直」は基本メニューだ。一部、消費電力が少ないモデルではマストではないが、それ以外では普通に実行されている。

「キャパシター」の一例(M&Mデザイン)。「キャパシター」の一例(M&Mデザイン)。

◆「電源強化策」としてスタンダードなのは、「キャパシター」の導入!

続いては、「バッ直」以外の「電源強化策」について説明していく。代表的なものとしてはまず、「キャパシターの追加」がある。

さて「キャパシター」とは何なのかというと、ひと言でいうならこれは「電気を蓄えて放電できる蓄電装置」だ。そう聞くと「電池」と同じだと思うかもしれないが、実は電池とは決定的に異なる部分を持っている。

差異点は以下のとおりだ。電池は、電気を蓄えたり放出したりする際に化学反応を伴う。対してキャパシターでは、電気は電極の表面に静電気の力で蓄えられるので化学反応を伴わない。なので電池に比べると蓄えられる電気の量は限られるが、より素早い電気の出し入れができ繰り返して使用しても劣化しにくい。

かくしてこれを「外部パワーアンプ」や「パワードサブウーファー」や場合によっては「メインユニット」に接続すると、それらが急に大量の電力を必要とする際に、素速く不足分を供給できるようになる。

「レギュレーター」の一例(マイクロプレシジョン)。「レギュレーター」の一例(マイクロプレシジョン)。

◆電力不足が起きていてもそれには気が付きにくい。でも「キャパシター」を投入すると…

次いでは、このような能力を持つ「キャパシター」が音に効く理由を説明しよう。それは以下のとおりだ。「外部パワーアンプ」等は実は、電力不足の状態に陥りやすい。なぜなら音楽は瞬間ごとで音量が異なり、なので特に低音を再生するときには急激に大きな電力が必要となる。そして大きな音量で音楽を聴く際には、その傾向はより顕著になる。とはいえ、そうであっても電力不足が起きていることには気づきにくい。なぜなら、電力が不足していても再生は止まらないし目立って音量が下がることもないからだ。

しかし「キャパシター」を使うと都度不足分を補えるようになるので、音が変わる。特に低音に影響が出やすい。より芯があり密度が濃く情報量の多い低音を鳴らせるようになるのだ。

そしてもう1つ、「レギュレーター(安定化電源)」が使われることも少なくない。なおこれは、電圧を安定させるためのアイテムだ。車両のメインバッテリーは普通12Vを出力するが、電装品の電気の使用状況によっては電圧が降下することがある。しかしこれを使えば、オーディオ機器に供給する電気については電圧降下が起きにくくなる。

で、「レギュレーター」を使えば少々高めの電圧での電源供給も可能となる。実はカーオーディオユニットは一般的に、少々高めの電圧で使用した方が高性能を発揮する。結果、音質の一層の向上が果たされる。

今回は以上だ。次回も「アクセサリー」に関連した用語の解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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