どうしたトヨタ? 傘下で日野に続き豊田織機も排ガス試験不正[新聞ウォッチ]

2.5t積ディーゼルエンジンフォークリフト「新型GENEO(小特車仕様)」
2.5t積ディーゼルエンジンフォークリフト「新型GENEO(小特車仕様)」全 1 枚

「花金(ハナキン)」と言われても、若い世代にはあまり馴染みのない言葉だが、3月に入ってからの金曜日は、自動車業界にとっては、サプライズの発表が相次いでいる。

たとえば、3月3日(金)には、SUBARU(スバル)が、中村知美社長が代表権のない会長に就いて、新たに取締役専務役員の大崎篤氏が社長に昇格する人事を発表。その翌週の3月10日(金)は、いすゞ自動車も取締役専務執行役員の南真介氏が社長兼最高執行責任者(COO)に昇格し、片山正則社長が代表権のある会長兼最高経営責任者(CEO)に就くという、2015年以来、8年ぶりの社長交代を発表した。

そして先週の3月17日(金)は、マツダでは次期社長に毛籠勝弘専務執行役員を昇格させる人事を発表した。丸本明社長は退任し、菖蒲田清孝会長は続投するが、マツダの社長交代は5年ぶりで、翌日18日の朝刊にも「マツダ、新社長に毛籠氏、米市場での収益力強化狙う」(朝日)や「安売り印象変えた人たらし」(日経)などと取り上げられた。

スバルもいすゞもマツダも久々の明るいニュースで、文字通り「花の金曜日」となったようだ。一方で、マツダの社長交代と同じ3月17日(金)には、トヨタ自動車クループの豊田自動織機でも緊急記者会見を開き、フォークリフト向けのエンジンについて、国が求める評価試験で排出ガスデータを差し替えるなどの不正があったと発表した。

その翌日の朝刊には、読売や朝日、日経などが「フォークリフト排ガス不正、豊田織機、主力の出荷停止」「低い法令意識要因、再発防止トヨタ支援」「排ガス不正『認定不足』、別の試験地流用、推定値で報告」などと報じた。

それによると、ディーゼルエンジン2機種とガソリンエンジン1機種の試験で不正が発覚。排ガスに含まれる有害成分の量が、経年劣化を考慮した国内規制値を実際には超えているのに、異常なデータを別の値に差し替えるなどして基準を満たしているとした疑いがあるという。

また、豊田織機の筆頭株主であるトヨタ自動車は「(子会社の)日野自動車での認証不正に続いて、グループ会社で信頼を裏切るような事案が発生したことは誠に遺憾であり、重く受け止めてる」としながらも、豊田織機には「真摯に説明・対応することを強く求めたい」としたうえで、「トヨタとしても、可能なところで取り組みを支援する」とのコメントを発表したという。

2023年3月20日付

●バス幼児置き去り防止、日産 音声と警報で(読売・4面)

●ヒットの秘密、ホンダ「レブル250」シンプル初心者でも軽々と、2017年発売(読売・9面)

●放送法文書めぐる高市氏説明、「納得できない」本社世論調査(朝日・5面)

●大卒採用、来春21%増、コロナ後にらみ活発、本社一次集計(日経・1面)

●迫真、満額ラッシュの裏側、大幅値上げ「恐怖に近い」(日経・2面)

《福田俊之》

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