NVIDIA GTCで自動車業界が注目すべきトピックは?…Omniverse、DRIVE Orin

NVIDIA Omniverse Automotive Digitalization
NVIDIA Omniverse Automotive Digitalization全 9 枚

3月21日から24日、NVIDIAの開発者向けプライベートカンファレンス「GTC」が開催された。ここでは、その基調講演の中から自動車業界に直接関係のある発表を2つ解説したい。

製造業向けメタバース:Omniverse

Ominiversは、仮想空間とリアルタイムシミュレーションの統合的な環境を提供するクラウドプラットフォーム。分かりやすく言うと、製造業・工場向けのメタバースだ。車体デザイン、エンジンなど各コンポーネントの設計・開発から、各種試験に関する3D CAD環境やシミュレーター、ADASや自動運転機能開発のシミュレーションループの構築など、さまざまなツールや開発環境、AIモデルをクラウドベースで提供してくれる。

Omniverseのシミュレータ

製品単体の開発・試験だけでなく、製造ラインの設計やシミュレーションにも対応する。つまり、新規の工場をつくるとき、あるいは新しいライン、プロセスを導入するとき、ラインの構成やロボットの配置、部品供給などを考慮した全体的な設計も行うことができる。

これらはすべて仮想空間上で提供され、稼働のシミュレーションが可能だ。

GTC基調講演でNVIDIA CEOのジェン・スン・ファン氏は「半導体業界は5000億ドルをかけて84の工場を新設しようとしている。自動車業界も2030年までに500の工場を増やし2億台のEVを生産する予定である」と述べ、Omniverseのような製造業のデジタルツインに必要なツールや環境の重要性を説いている。

NVIDIA CEOのジェン・スン・ファン氏

自動車業界でのユースケース

実際、自動車メーカーでの導入も進んでいるようで、ファン氏はベントレー、トヨタ、メルセデス、BMW、ロータス、ジャガーランドローバー、GM、ボルボカーズ、さらにリマックやルーシッド(ルシード)のような新興OEMなどの名前を挙げた。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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