【日産 セレナ 発売】e-POWERは第2世代、内燃機関を発電専用にした強み

日産セレナ e-POWER
日産セレナ e-POWER全 9 枚

日産自動車が4月20日に発売したミッドサイズミニバン『セレナe-POWER』。搭載されているシリーズハイブリッドシステム「e-POWER」はエンジン、電動機構とも刷新された第2世代だ。

【画像全9枚】

エンジンは先代の1.2リットル3気筒「HR12DE」から1.4リットル3気筒「HR14DDe」に換装された。日産のガソリンエンジンの型式名はエンジン系列(HR)、排気量(リットル表記の10倍)、カムシャフト配列(シングルカムはなし、DOHCはD)、燃料噴射方式(ポート噴射はE、直噴はD)、その他(ターボはT、ツインターボはTT、スーパーチャージャーはR等)を並べたもの。それを読むとエンジン系列は1.2リットルと同じHR、排気量は1.4リットルに拡大、DOHCは変わらず、燃料供給は直噴に変更というエンジンであることがわかる。

最後の小文字「e」は日産のエンジン型式では初出で、発電専用を意味する。日産のエンジニアはスターターモーターなどを装備しないことを前提とした設計により軽量化、高剛性化などを図ったと説明する。エンジンパワーを走行に使わないため低回転・スロットル開度小といった内燃機関の苦手領域を捨てられるのも強み。最大トルクの発生回転数が5600rpmと大変高いことからも、そういうチューニングがなされていることがうかがえる。

そのエンジンを動力変換するハイブリッドシステムは旧型と同じくシリーズハイブリッド式だが、インバーターの小型・高効率化、パワー制御ソフトウェアの刷新、バッテリー性能向上などにより、加速時のGの揺れを削減、減速時の回生効率引き上げ、ワンペダルドライブ時の最大減速G向上(0.15G→0.2G)などを実現しているという。

また、ロードノイズが高まっているときを狙って発電、カーナビの地理データと連携して発電に有利なときに積極的に発電、目的地近くでEV走行に切り替えなどといった新しいスキームも盛り込まれているというから楽しみだ。ちなみに走行用電気モーターのパワー自体、100kW(136ps)から120kW(163ps)へと2割増強されているので、絶対的な加速力も大きく向上しているのは間違いないところだろう。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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