スマート初の電動SUVクーペに「ブラバス」、428馬力ツインモーター搭載…上海モーターショー2023

0~100km/h加速は3.9秒

メルセデスベンツのエンジニアチームも開発に参画

ブラバスらしいスポーティな内外装

BRABUSモードではスーパーカーレベルの走行体験が可能

スマート#3 の BRABUS パフォーマンス・エディション(上海モーターショー2023)
スマート#3 の BRABUS パフォーマンス・エディション(上海モーターショー2023)全 10 枚

スマート・オートモービルは4月18日、新型電動SUVクーペ『スマート#3』(Smart #3)の高性能グレード、「BRABUSパフォーマンスエディション」を、上海モーターショー2023で初公開した。

◆0~100km/h加速は3.6秒

同車は、新生スマートブランドの市販第2弾モデル、そしてブランド初の電動SUVクーペとして登場したスマート#3の高性能な「ブラバス」仕様だ。ブラバス仕様のEVパワートレインでは、前後に搭載されるモーターを強化している。

ツインモーターは、システム全体で最大出力428hp、最大トルク55.4kgmを引き出す。このパワフルなツインモーターによって4輪を駆動し、0~100km/h加速3.6秒、0~400m加速11.6秒の性能を可能にしている。

デュアルモーターインテリジェント4WDシステムを標準装備した。6つのECUを0.4秒で瞬時にリンクし、フロントとリアのモーターを連携させて、2WDと4WDを切り替える。

◆メルセデスベンツのエンジニアチームも開発に参画

スポーツシャシーは、スマートの開発チームが主導し、メルセデスベンツのエンジニアチームも開発に参画した。3段階、トータル5回のチューニングを経て、足回りが完成したという。

フロントがマクファーソン、リアが5リンクの独立サスペンションと、全車に標準装備されたフロントとリアのスタビライザーにより、操縦安定性能を追求している。

テストコースにおける「エルクテスト」(路上に飛び出してきた鹿を回避することを想定したテスト)では、スーパーカーに匹敵する82.7km/hの結果を達成した。その優れた走行コントロール品質を改めて確認できた、と自負する。

◆ブラバスらしいスポーティな内外装

スマート#3 の BRABUS パフォーマンス・エディションスマート#3 の BRABUS パフォーマンス・エディション

ボディカラーには、鮮やかなフォトンオレンジメタリックなどの色を設定する。フロントバンパーのエアダクトやサイドシルはブラック仕上げで、オレンジのアクセントが配された。19インチのアルミホイールの隙間から、赤いブレーキキャリパーが見えるようにした。強い視覚的コントラストでドライビングダイナミクスを表現しているという。

ブラバスがデザインしたフロントバンパー、サイドスカート、リアバンパーを装備している。フロントバンパーには、リップスポイラーが付く。

インテリア全体に、ブラバス専用のブラックカラースキームを採用した。スポーツシートのヘッドレストには、BRABUSのロゴが入る。ステアリングホイールには、BRABUSのロゴを配した。このステアリングホイールは、アルカンターラとレザーでスポーティな雰囲気を演出している。マイクロファイバーを使ったスポーツシートは、赤いステッチが入る。金属製ペダルも装備されている。

◆BRABUSモードではスーパーカーレベルの走行体験が可能

ダッシュボード中央には、12.8インチの吊り下げ式センタースクリーンが装備された。 カラフルなアンビエント照明と13個のスピーカーを備えた「Beats Soundsystem」のオーディオも採用している。また、コックピットのエアダクトを、タービンを連想させる円形デザインとし、スポーティさを追求した。

デュアルモーターインテリジェント4WDシステムは、走行モードに応じて、後輪駆動、パートタイム4WD、フルタイム 4WDの3種類に切り替わる。 走行モードは、エコ、コンフォート、スポーツ、BRABUSの4種類だ。このうち、エコモードは、航続に配慮して、後輪駆動になる。コンフォートモードは、パートタイム4WDで走行する。スポーツモードでは、フルタイム4WDとなる。 BRABUSモードでは、フロントとリアのモーターがフルパワーを発揮し、スーパーカーレベルの走行体験を可能にしているという。

スマート#3のBRABUSパフォーマンスエディションは、標準仕様とともに、2023年6月に中国で発売する計画だ。同時に、納車も開始される予定、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
  3. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  4. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  5. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る