ナビは「車載専用機」と「アプリ」、選ぶべきはどっち?【カーライフ 社会・経済学】

市販AV一体型ナビの一例(イクリプス・AVN-HS01F)。
市販AV一体型ナビの一例(イクリプス・AVN-HS01F)。全 1 枚

カーライフに直結する「社会・経済トピックス」を横断的に発信している当コーナー。今回からは“ナビ”について考える。クルマを買い替えるときや愛用のメインユニットが古くなってきたとき、ナビに何を使うかが悩みどころともなってくる。その答を多角的に検証する。

さて、「車載専用機」と「アプリ」とを比べようとするとき、着眼点はさまざまある。そしてそれぞれに利点と不利点の両方がある。

まず違いとして大きいのはズバリ、「コスト」だ。ただし「車載専用機」はオーディオユニットでもあるので、価格の単純比較はし難い。例えば欲しいモデルが高価だったとしても、どうしても手にしたいオーディオ機能が備わっているのなら、それを選んで後悔することはないはずだ。

一方、特に欲しい機種が定まっていない場合には、ナビ機能が省かれたメインユニットを選んだ方が初期投資額を少なくできる。そしてナビには無料の「アプリ」を使えば、ナビにかかるコストはゼロだ。また「アプリ」は、地図も機能も常に最新の状態を保てる。地図更新にお金がかかることもない。

また有料の「アプリ」を使ったとしても、かかるコストは限定的だ。例えば月額使用料が500円だったとしても、年間では6000円ですむ。5年使っても3万円だ。「AV一体型ナビ」の場合はスタンダードモデルで10万円前後が相場だろうか。安さでいえば「アプリ」に分がある。

一方、「車載専用機」にもメリットがさまざまある。筆頭に挙げるべきは、「地図と案内の見やすさ」だ。まず、画面が大きい。最近の「AV一体型ナビ」は大画面化も進んでいて、8型であれば装着可能な車種はそこそこ多く、画面が本体から浮いているフローティングモデルを選べば、9型、10型、11型でも多くの車種に搭載可能だ。7型でもスマホと比べてかなり大きく、10型ともなると比べることすらはばかれるほどの大差が付く。

また「車載専用機」は、地図の見やすさにもこだわりが多々注がれている。車内で見やすいように色味や描写の最適化が図られている。

そして地図色を選べる機種も多い。例えばパナソニックの『ストラーダ』では、昼モードと夜モードのそれぞれで4種類の地図色が用意されている。「ノーマル」「道路強調」「クラシック」「ハイコントラスト」、これらだ。目の感度にも個人差があり、人によっては「ノーマル」が見やす場合もあれば、コントラストが高められていた方が分かりやすいと感じる場合もある。見やすいか否かは、長い目でみても影響が大きい。そこにこだわるのであれば、「車載専用機」が向いている。

今回は以上だ。次回も「車載専用機」と「アプリ」それぞれのメリットとデメリットについての考察を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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