ソフトウェアシフトでモビリティ事業を強化再編するボッシュ…Bosch Annual Press Conference 2023

2022年実績と2023年の展望

2024年にモビリティ事業の再編あり

ソフトウェアシフトと他事業との関連

ドイツ国内の課題:QAセッション

SDV
SDV全 10 枚

5月4日、ボッシュは2022年の業績と2023年の見込みと当面の戦略について、記者発表を行った。ここで強調されたのはモビリティ事業への新しい取り組み、特にソフトウェアへのコミットメントだ。

2022年実績と2023年の展望

ボッシュグループ全体の2022年の事業実績は、昨年より12%(為替調整後9.4%)増の880億ユーロを売り上げ、税引き前利益(EBIT)で38億ユーロとなった。EBITマージン(利益率)は3.8%という増収増益の発表だ。ボッシュの主要ポートフォリオである自動車(モビリティ)、工業(FA)、民生機器(家電・工具)、エネルギー・ビルテクノロジーのうち、自動車関連が約半分を占める。リージョンごとの売り上げでは、EUが44.3%、北米が14.4%、南米が1.8%、中国を含むその他の地域全体が27.7%という構成になっている。

2022年実績:882億ユーロの売り上げ

2022年は、4つの事業部門、全リージョンで前年を上回る売り上げを確保した。これは、同社会長ステファン・ハルトゥング氏としても予想を超えた数字だという。ただし変革期ということもあり、R&D投資(売上の8%強)や設備投資を積極的に行ったため、自己資本比率が46.6%と昨年より微増している。フリーキャッシュは昨年より40億ユーロほどマイナスになった。財務状態は健全と言えるが、引き続きコスト規律と投資のバランスが重要だとした(同社CFO マーカス・フォシュナー氏)。

ボッシュ4つの事業領域と売り上げ構成

2023年は第一四半期を終えたところで、売り上げの前年同期比で3.5%増と順調な滑り出しを強調した。特に北米は18%という2桁成長を見せている。原材料およびエネルギーコスト、インフレなど懸念材料はあるものの、2023年は6~9%の成長、税引き前利益率で5%を確保したいとする。

2024年にモビリティ事業の再編あり

自動車関連のモビリティ事業では、組織再編についても言及された。背景にはモビリティビジネスの変革があり、同社のビジネスも既存顧客と新しい顧客のニーズがある。とくにCASE車両について内製化が進むOEMは、これまで以上にサプライヤーを絞る傾向が見られる。高性能・高品質なシステムやソリューションをなるべく単一のソース(サプライヤー)から調達したい。EU、北米、南米、アジア太平洋その他(中国)で、これまでのボッシュの立ち位置を維持するために、モビリティ事業の再編を考えている。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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