マセラティのV8、最終モデルのひとつを『ギブリ』と『レヴァンテ』に設定…グッドウッド2023で発表へ

最大出力580psのV8ツインターボ

ギブリは0~100km/h加速4.3秒で最高速326km/h

V8搭載車をカスタムした「ゼダエディション」をイタリアで展示

マセラティ・ギブリ/クアトロポルテ/レヴァンテ・トロフェオの「ゼダ・エディション」(参考)
マセラティ・ギブリ/クアトロポルテ/レヴァンテ・トロフェオの「ゼダ・エディション」(参考)全 10 枚

マセラティ(Maserati)は5月11日、英国で7月に開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、V8エンジン搭載の最終モデルのひとつ、『ギブリ 334 ウルティマ』と『レヴァンテ V8 ウルティマ』を初公開すると発表した。

◆最大出力580psのV8ツインターボ

マセラティは、セダンの『ギブリ』と『クアトロポルテ』、SUVの『レヴァンテ』に搭載しているV8エンジンの生産を、2023年後半に終了する計画だ。レヴァンテ、ギブリ、クアトロポルテの「トロフェオ」グレードには、最大出力580psを発生するV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを積む。このV8が2023年後半、生産を終了する。1959年にパワフルなV8エンジンを搭載した最初のマセラティとして、『5000GT』が登場して以来、マセラティは10万台を超えるV8エンジンを製造し、販売してきた。

V8の生産終了は、マセラティの電動化戦略と密接な関係がある。マセラティは2025年までに、全モデルに電動モデルを設定する。そして2030年までに、マセラティは完全な電動化を実現する予定だ。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初公開される予定のギブリ 334 ウルティマとレヴァンテ V8 ウルティマは、マセラティのV8エンジン搭載の最終モデルのひとつ。現時点では写真は公開されていないが、トロフェオがベースになるという。

◆ギブリは0~100km/h加速4.3秒で最高速326km/h

3.8リットルの排気量を備えたV型8気筒ガソリンエンジンは、2個のターボで過給され、最大出力580ps、最大トルク74.4kgmを獲得する。この強力なパワーは、インテリジェントなAWDシステム「Q4」を介して、路面に伝達される。トランスミッションは、ZF製の8速ATを組み合わせた。

動力性能は、レヴァンテが0~100km/h加速4.1秒、最高速302km/hだ。ギブリの場合、0~100km/h加速4.3秒、最高速326km/h、クアトロポルテの場合、0~100km/h加速4.5秒、最高速326km/hのパフォーマンスを発揮する。マセラティによると、326km/hの最高速は、史上最速のマセラティセダンになる、と自負する。

このV8ツインターボエンジンは、イタリア・マラネッロのフェラーリ工場でマセラティの仕様に合わせて製造されており、手作業で組み立てられる。

◆V8搭載車をカスタムした「ゼダエディション」をイタリアで展示

マセラティは5月11日~14日、イタリア・モデナで開催された「第5回モーターバレーフェスト」を、レヴァンテ、ギブリ、クアトロポルテのトロフェオのV8ツインターボエンジンの生産終了を発表する場に選んだ。モデナ市内の「ピアッツァ XX セッテンブレ(9月20日広場)」では、V8エンジンの有終の美を飾るレヴァンテ、ギブリ、クアトロポルテのトロフェオをカスタマイズした「ゼダ(Zeda)エディション」を展示した。

このV8エンジンを搭載したトロフェオ各車は、2024年まで販売される。それ以降はコレクターズアイテムとして、マセラティの歴史を語るためには欠かせない作品になる、と自負する。また、ギブリ、レヴァンテ、グレカーレにはハイブリッドモデルを設定している。4気筒ハイブリッドパワートレイン、V6、V8ガソリンエンジン、後輪駆動、4輪駆動を搭載したラインアップで、マセラティブランドの高性能なDNAを体現している。

なお、マセラティは2023年に入り、新型『グラントゥーリズモ』にブランド初のEV「フォルゴーレ」と、ブランド初のフル電動SUVとして、『グレカーレ』のフォルゴーレを発表した。これにより、電動化への移行を前進させている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る