HKS(エッチ・ケー・エス)は5月24日からパシフィコ横浜で開催されている人と「クルマのテクノロジー展2023」に出展。IoTデバイスの活用やEV関連システムなど、独自開発した先進技術をブースで披露した。

まず注目したのがブースの前面で展開されていた「ExCVB」と呼ばれる交換式のEVトラック用バッテリーシステム。環境省の委託事業としてすでに実証実験が行われているこのシステムは、EVトラックのバッテリーパックを交換して利用することで充電時間を無くすのが目的だ。バッテリーパックは専用のバッテリー交換ステーションに保管され、EVトラックが横付けすると自動的に充電済みのバッテリーパックと交換される仕組みで、交換時間は約3分。バッテリー交換ステーションでは通常充電を行うため、車載バッテリーを急速充電するよりもバッテリーの寿命を長くできるのも魅力となる。実証実験は関東圏にあるファミリーマートのルート配送で実施、約60kmの走行がひとつの目安になるためバッテリー容量もそれに合わせて設定されている。今後EVトラックの運用環境としては見逃せないバッテリー交換式のシステムが間もなく広く実用化されようとしている。

HKSではこれまで内燃機関のさまざまな開発を行ってきたが、近年は先に紹介したExCVBを含めてバッテリーやEVなどにも力を入れ、パワートレーン全般を手がけるメーカーへの進化を遂げている最中なのだ。そのひとつの取り組みとなったのが新しいバッテリーシステムの導入だ。