東芝のリチウムイオン二次電池「SCiB」の高性能と長寿命がもたらす可能性…人とくるまのテクノロジー展2023

セル9個でワンパッケージとした製品。セルを増減させることで色々な用途への使用が可能
セル9個でワンパッケージとした製品。セルを増減させることで色々な用途への使用が可能全 13 枚

東芝グループが5月24日~26日に開催された「人とくるまのテクノロジー展2023YOKOHAMA」に出展。ブースにはチタン酸リチウムを使った注目のリチウムイオン二次電池「SCiB」をはじめとした展示が並んだ。

東芝グループのブース前面に大きなスペースを使って展示されていたのはリチウムイオン二次電池SCiBだ。負極にチタン酸リチウムを採用したこの新しい電池は、カーボン系の電極を採用している従来のリチウムイオン電池をさまざまな面で超える高いパフォーマンスを発揮する二次電池として注目を集める存在になっている。

SCiBは環境に配慮した長寿命でハイパフォーマンスな二次電池であり、従来の鉛バッテリーに代わる次世代のバッテリーであると共に、従来のリチウムイオンを超える電池として同社が特に力を入れて開発してきたものだ。クルマに用いる12V鉛バッテリーの代替バッテリーとして、さらには24Vのトラック、バス、建機などに用いるバッテリーなどまでサイズ、形状、電圧などで幅広いモデルが用意され、ブースにも多くのモデルが展示された。SCiBの特徴は急速充電、長寿命、低温性能、高入出力、広いSOCレンジ、安全性など多岐にわたる。どこを取っても従来の鉛バッテリーを大きく超える性能を発揮することがブースでは説明された。

まず注目したのは急速充電だ。同社のSCiBであればなんと6分間で容量の80%を急速充電できるという、これまでの鉛バッテリーでは考えられない高性能を備えている。この性能を持ってすれば例えばバス停に停車中のバッテリーを充電することも可能になる。また急速充電の性能の高さは回生エネルギーを利用しやすい環境でもあると言えるだろう。


《土田康弘》

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