デンソーの電動化技術 小型モビリティ用駆動ユニットや冷却、トレーサビリティ…人とくるまのテクノロジー展2023

デンソーブース(人とくるまのテクノロジー展2023)
デンソーブース(人とくるまのテクノロジー展2023)全 16 枚

デンソーは、人とくるまのテクノロジー展2023に、環境と安全の分野で出展を行った。このうち、環境分野の技術展示では、あらゆる車種の電動化のための技術展示があった。

まず、既存の製品である電動パワーステアリング用モーターコントロールユニットの応用として、小型モビリティ用の駆動ユニットの提案がある。事例の1つは、宅配の重い荷物を配送車両から下ろしたあと、配送先へ届けるまでの移動に使う運搬車だ。モーターユニットを2個用いることにより、400kgまでの荷物を運搬できる。もう一つが、セニアカーのようなパーソナルモビリティ用で、これもモーター2個を使うが、荷物運搬用とはモーターの組み合わせ方が異なる。

電動パワーステアリング用モーターコントロールユニットに減速機を組み合わせることで、人や物を簡便に移動・運搬できる車両をつくることができる。それに際して、減速機の仕様を適合させることで、様々な用途への広がりを持たせられる。これも、低回転で大トルクを出すことができるモーター特性を活かせば、モーターに仕様を絞っても幅広い製品化ができることを示している。


《御堀直嗣》

御堀直嗣

御堀直嗣|フリーランス・ライター 玉川大学工学部卒業。1988~89年FL500参戦。90~91年FJ1600参戦(優勝1回)。94年からフリーランスライターとなる。著書は、『知らなきゃヤバイ!電気自動車は市場をつくれるか』『ハイブリッドカーのしくみがよくわかる本』『電気自動車は日本を救う』『クルマはなぜ走るのか』『電気自動車が加速する!』『クルマ創りの挑戦者たち』『メルセデスの魂』『未来カー・新型プリウス』『高性能タイヤ理論』『図解エコフレンドリーカー』『燃料電池のすべてが面白いほどわかる本』『ホンダトップトークス』『快走・電気自動車レーシング』『タイヤの科学』『ホンダF1エンジン・究極を目指して』『ポルシェへの頂上作戦・高性能タイヤ開発ストーリー』など20冊。

+ 続きを読む

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
  3. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  4. 日産 リーフ 新型の価格を予想する!…ベースは400万円台前半か
  5. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る