新連載[音響機材・チョイスの勘どころ]コアキシャル・スピーカーって、何?

市販「コアキシャル・スピーカー」の一例(カロッツェリア・TS-C1730ll)。
市販「コアキシャル・スピーカー」の一例(カロッツェリア・TS-C1730ll)。全 1 枚

カーオーディオシステムのバージョンアップに興味を抱くドライバーに向けて、製品選びの“勘どころ”を紹介する新連載をスタートさせた。まずは、スピーカー選びのコツを解説しようと試みている。第2回目となる当回では、スピーカーにはタイプ違いがあることを説明していく。

さて、市販スピーカーにはさまざまなモデルがあるが、形態としては2タイプに分類できる。1つが「コアキシャル・スピーカー」で、もう1つが「セパレート・スピーカー」だ。なので、スピーカー交換をしようと思った際には、まずはこの2つのどちらを選ぶかを考える必要がある。

それぞれがどのようなものなのかを説明していこう。簡単にいうなら以下のとおりだ。「コアキシャル・スピーカー」とは、高音を再生するスピーカーである「ツイーター」が、中低音を再生するスピーカーである「ミッドウーファー」の同軸(コアキシャル)上に取り付けられたもののことを指す。つまり、見かけ上はスピーカーユニットは左右で1つずつしかない。なので「フルレンジ・スピーカー」と呼ばれることもある。1つのスピーカーユニットにて、高音から低音までの全帯域が再生されるからだ。対して「セパレート・スピーカー」は、「ツイーター」と「ミッドウーファー」が別体化されている。

ちなみに、製品の数が多いのは「セパレート・スピーカー」の方だ。こちらはエントリー機から超ハイエンド機までさまざまなモデルが存在している。一方「コアキシャル・スピーカー」は、エントリー機には多くあるものの、価格が高くなるにつれてラインナップが減っていく。

というわけで「コアキシャル・スピーカー」は、「初級者向けアイテム」という色彩が濃い。実際「コアキシャル・スピーカー」は取り付け性が高く導入のハードルが低い。取り付けるべきスピーカーユニットは左右で1つずつなので、左右で2つずつある「セパレート2ウェイスピーカー」と比べて単純に取り付け時の工程が少なくなる。配線作業も簡略化される。なので、初期投資を抑えたいと考える初級者に向く。

なお、音的には「セパレート・スピーカー」の方が有利だ。そうである最大のポイントは、「ツイーターを高い位置に装着できること」にある。「コアキシャル・スピーカー」では低音から高音までが足元から聴こえてくるので、サウンドステージが低い位置で展開されやすい。対して「セパレート・スピーカー」は高音が高い位置から聴こえてくることにより、サウンドステージが高い位置で展開されやすくなる。

とはいえ「コアキシャル・スピーカー」は音の出どころが1箇所なので、音のまとまりは良い。なので実のところは、あながち音的に不利だとも言い切れない。しかし主流が「セパレート・スピーカー」であることもまた事実だ。多くの製品の中からマイベストを選ぼうとするなら、「セパレート・スピーカー」に目を向けた方が選択肢は多くなる。

今回は以上だ。次回以降も、スピーカー選びにおけるポイントの解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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