アルミダイカストで環境負荷も低減、リョービの軽量化技術…人とくるまのテクノロジー展2023

リョービブース(人とくるまのテクノロジー展2023)
リョービブース(人とくるまのテクノロジー展2023)全 26 枚

リョービ人とくるまのテクノロジー展2023へ出展したのは、環境負荷を低減するアルミダイカストを使った軽量化技術である。

軽量化技術の一つは、ハイブリッド車(HV)用バッテリーケースの開発品だ。これまで2.3mmの厚みのあったバッテリーケースを、約半分の1.2mmまで薄くすることで軽量化を果たす。それに際し、鋳物の型から製品を抜く際に必要な斜めの角度を抑えることにより、肉厚を薄くすることを可能にしている。

鋳物は、型に融けた金属を流し込み、冷えて固まったところで型から取り出し、製品にする。ダイカストは鋳物の一つで、金属の型に高速・高圧で融けた金属を流し込み、製品づくりを行う。素早く製品ができること、金属の型を使うことにより精密な寸法精度を得られること、そしてより複雑な形状へも適応でき、さらに表面の仕上がりもきれいという利点がある。アルミダイカストは、溶かして流し込む金属にアルミを使うことで、軽量な仕上がりと、優れた耐久性、そして素材のリサイクル性に富むのが特徴だ。


《御堀直嗣》

御堀直嗣

御堀直嗣|フリーランス・ライター 玉川大学工学部卒業。1988~89年FL500参戦。90~91年FJ1600参戦(優勝1回)。94年からフリーランスライターとなる。著書は、『知らなきゃヤバイ!電気自動車は市場をつくれるか』『ハイブリッドカーのしくみがよくわかる本』『電気自動車は日本を救う』『クルマはなぜ走るのか』『電気自動車が加速する!』『クルマ創りの挑戦者たち』『メルセデスの魂』『未来カー・新型プリウス』『高性能タイヤ理論』『図解エコフレンドリーカー』『燃料電池のすべてが面白いほどわかる本』『ホンダトップトークス』『快走・電気自動車レーシング』『タイヤの科学』『ホンダF1エンジン・究極を目指して』『ポルシェへの頂上作戦・高性能タイヤ開発ストーリー』など20冊。

+ 続きを読む

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  4. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  5. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る